あくびが出るのは眠い時だけではありません!あくびのメカニズムを知りましょう。
あくびはなぜ起こる?
眠気に襲われたとき、思わずあくびが出てしまいますよね。
自宅での就寝前だけでなく、
学校での授業中や仕事の会議中、商談中など、
あくびが出るとまずい時でも、
思わず大口を開けてあくびをしてしまった
という経験がある人も多いと思います。
あくびはなぜ出てしまうのでしょう?
あくびの効果は、まだまだ未解明な部分が多いのですが、
あくびをすると脳が活性化することはわかっています。
眠気を感じるのは、
脳の働きが鈍くなっているということですよね。
脳の働きが鈍くなっているところに、
大きく口を開けてあくびをすることで、
脳内に酸素をたくさん取り入れると、
脳が活性化されるのです。
あくびをしている時の脳波を測定すると、
脳の覚醒を表すβ波が出ているそうですよ。
また、大きく口を開けてあくびをすると、
顔の筋肉を動かします。
また、あくびをするときに、
一緒に伸びをすることもありますよね。
このように身体の筋肉を動かすことで、
脳へ刺激を送っているため、
脳の覚醒を促す効果もあるんです。
あくびは動物にも移る?
人があくびをしているのを見て、
不意に自分もあくびをしてしまった
という経験はありませんか?
いわゆる「もらいあくび」ですね。
これは、家族や友人、
親族など親しい間柄だと起こりやすく、
共感する能力が関係していると言われています。
このもらいあくびは、
人間だけでなく動物にも起こるって知っていますか?
東京大学の研究では、25匹の飼い犬に
飼い犬と見知らぬ人のあくびを見せ、
どのような反応を示すか観察し、
またそれらの人々に別の表情をしてもらい、
犬が表情の違いを認識できるかを調べました。
その結果、犬にあくびが伝染する頻度は、
あくび動作を見せたときの方が、
その他の口の動きを見せたときよりも非常に高く、
知らない人よりも飼い主のあくびの方が
移りやすいことがわかったそうです。
また、スウェーデンのルンド大学の調査では、
チンパンジーも飼育員があくびをすると
「もらいあくび」をする様子が観察されたとのことです。
動物もあくびをするだけでなく、
共感する能力が必要な「もらいあくび」をするんですね。
あくびは病気のサインかも?
あくびは、眠いときに出るものですが、
精神的な緊張を強いられた時も
あくびが出ることがあります。
また、あくびは脳の働きが
鈍くなっている時に出るものですので、
脳に疾患があると「生あくび」が出ることもあるんです。
生あくびが出る脳の疾患には、
脳出血や脳梗塞、脳腫瘍、脳炎などがあります。
どれも命にかかわる重大な病気ですよね。
眠くないのに、生あくびが頻回に出るという人は、
一度病院を受診し、検査してみても良いかもしれません。