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早期発見につながるがん検査。新しいがん検査の方法がどんどん開発されています。




進化するがん検査

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2013年11月にスウェーデンの15歳の少年が、
画期的なすい臓がんの検査方法を開発して
話題になりましたよね。

この少年が開発したすい臓がんの検査方法は、
従来の検査方法の400倍の精度で、
検査時間も168倍速く(5分)、
費用は26000分の1以下(約3円)で検査可能というものです。

またこれ以外にも、がんの検査方法は
新しいものがどんどん開発されています。

山梨大学や島津製作所の研究チームが開発した
がん検査の方法は、調べたい臓器から細胞成分を採取し、
2分でがんかどうかがわかるというものです。

細胞成分の採取には、はり・きゅう用の極細の針を使うため、
痛みはほとんど感じないとのことです。

2014年1月から臨床試験を始め、
3~4年後の実用化を目指すそうです。

痛みが少なく、しかも2分でがんかどうかがわかるなら、
がんの早期発見・早期治療に役立ちそうですね。

PET検査とは?

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がん検査というと、
レントゲンやCT検査を思い浮かべると思いますが、
レントゲンやCTの画像検査以外にも、
様々ながん検査があります。

そのひとつがPET検査です。

PET検査とは、陽電子放射断層撮影検査のことで、
PET検査用の薬剤(FDG)を静脈に注射することで、
全身の細胞の中でがん細胞にだけ
目印をつけることができるという検査方法です。

がん細胞は、正常な細胞より
ブドウ糖を取り込む能力が高いという性質があります。

ブドウ糖に似た成分の薬剤(FDG)を注射すると、
薬剤ががん細胞に集まりますので、
薬液注射して30分~1時間後にPETスキャナーで
全身の断面図を撮影すると、
どの臓器のどの部分にがん細胞があるかがわかります。

PET検査の利点は、検査時の痛みが少ないことや
早期のがん細胞まで検査可能という点です。

腫瘍マーカーとは?

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また、腫瘍マーカーという検査方法もあります。

腫瘍マーカーは、がん細胞が産生する
特徴的な物質を採血で測定するものです。

腫瘍マーカーというと、前立腺がんや肺がんが有名ですが
それ以外にも食道がんや肝細胞がん、乳がん、胃がんなど、
新しい腫瘍マーカーがどんどん開発されています。

ただ、この腫瘍マーカーの検査精度は100%ではなく、
がん細胞があるのに陰性(偽陰性)だったり、
がんではないのに陽性(偽陽性)
という結果が出ることもあります。

そのため、がんの早期発見というより、
がんの進行度を調べるという意味合い
腫瘍マーカーを使うことが多くなっています。

今後、腫瘍マーカーの精度が上がれば、
早期発見にも使えるようになりますので、
がん検査の主流となるかもしれません。

このように、がん検査は日々進化し、
様々な方法が開発されています。

検査方法の多くが、痛みが少なく、
時間もかからないものですので、
早期発見・早期治療のためにも、
定期的ながん検査を受けるようにしましょう。





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2014年1月23日 | カテゴリー:がん 検査

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