日中に強い眠気を感じるのは、過眠症という病気かもしれません!
過眠症とは?
睡眠障害というと、「寝つきが悪い」、「眠りが浅い」など
眠れないという症状を思い浮かべますよね。
でも、睡眠時間が異常に長くなる
「過眠症」という睡眠障害もあるんです。
過眠症とは、夜間に十分睡眠を取っているはずなのに、
日中に強い眠気を感じて、
起きているのが困難になる病気のことです。
一日10時間以上の睡眠を最低2週間常に取っているか、
日中に何度も居眠りをしてしまう場合に
過眠症と診断されます。
過眠症は、夜間に長時間の睡眠を取っていても、
起床するのが辛く、
起床後もボーっとしてしまうことがあります。
また、日中に強い眠気を感じるため、仕事や食事、
他人との会話中などに居眠りをしてしまうことがあります。
また、強い眠気のほかに不安やイライラ感、
思考や発声の遅延、食欲低下、記憶力低下など
症状として現れることがあります。
これらの症状のため、
過眠症の患者は仕事や家事、勉強、対人関係など
日常生活を営むことが困難になってしまいます。
過眠症の原因
過眠症の原因は、代表的なものをご紹介します。
1つ目は、ナルコプレシーです。
ナルコプレシーとは、日中に場所や状況を選ばず、
強い眠気を生じる睡眠障害のことです。
ナルコプレシーの特徴は、
日中の居眠りは1回30分以内と比較的短く、
居眠り後は一時的にすっきりすることです。
ナルコプレシーは
1000人から3000人に1人の割合で発症しますが、
10代で発症することがほとんどで、
中年以降に発症することは稀です。
ナルコプレシーは日中の強い眠気のほかに、
笑ったりびっくりすると全身の力が抜ける
情動脱力発作や入眠時に金縛りにあったり、
夢体験のような幻覚のような症状が起こります。
2つ目は、特発性過眠症です。
特発性過眠症の原因は
はっきりと解明されていませんが、症状の特徴として、
日中に起こる眠気は急激なものではなく、
徐々に眠気が強くなるという点と
朝の目覚めが非常に悪いという点です。
朝の起床後は、頭が重い、頭痛がする、
立ちくらみやめまいを感じることが多く、
症状が重い場合は、
今日の日付や今いる場所がわからなくなる
という見当識障害が起こることもあります。
3つ目が、冬季うつ病です。
通常のうつ病の場合、
眠れなくなるという症状が現れますが、
冬季うつ病の場合は逆に過眠症の症状が
出ることが多くなります。
夜の眠りが浅いケースも
過眠症は、基本的に
夜に十分な睡眠を取っているのにもかかわらず、
日中に眠くなってしまうという症状が現れます。
でも、実は夜にしっかり眠っていると自分では思っていても
眠りが浅く、夜間の睡眠が足りないために、
日中に眠気を感じて、
過眠症のような症状が現れるというケースもあるんです。
その代表例が、
睡眠時無呼吸症候群やむずむず足症候群です。
睡眠時無呼吸症候群は、
眠っているときに呼吸が一時的に止まることで、
酸素不足となり、眠りが浅くなる病気で、
むずむず脚症候群は夕方から夜にかけて脚がむずむず、
ピリピリするような感覚に襲われるため、
眠りが浅くなってしまいます。
過眠症の原因は様々ですが、
日中に強い眠気を感じて居眠りせずにはいられない、
朝起きるのが困難などの症状が出ている時は、
早めに医療機関を受診し、専門医に相談しましょう。