味噌汁が糖尿病予防に効果がある?味噌汁と血糖値の関係について知りましょう。
味噌汁で糖尿病予防?
日本人のソウルフードであり、母の味でもある味噌汁。
味噌汁を飲むとホッとするという人も
多いのではないでしょうか?
日本人の食卓には欠かせない味噌汁ですが、
味噌汁には糖尿病予防の効果があることがわかったんです。
山形大学医学部付属病院の研究グループが
報告した調査結果によると、
山形県高畠町の集団検診を受診した
40歳以上の男女を対象に調査したところによると、
味噌汁を1日3杯以上飲んでいる人たちは、
1日2杯以内しか飲んでいない人たちに比べて、
空腹時血糖値が明らかに低いことがわかりました。
味噌汁を1日3杯以上飲んでいる人のグループは、
空腹時血糖値の平均が93.3mg/dlだったのに対し、
1日2杯以下のグループは96.1 mg/dlでした。
この数値を見ると、
たった3mg/dlしか変わらないと思うかもしれませんが、
統計学的に考えても、
この差は偶然ではないことがわかっています。
食卓に欠かせない味噌汁で、糖尿病予防ができたら、
とっても効率的ですし、
何より「美味しいのに、糖尿病を予防できてラッキー」
だと思いませんか?
なぜ味噌汁で糖尿病予防ができるのか
なぜ、味噌汁をたくさん飲むと、
糖尿病を予防できるのでしょうか?
それは、味噌の原料である大豆おかげなんです。
大豆に含まれるタンパク質には、
アディポネクチンというホルモンの合成を
促進させる作用があります。
アディポネクチンというホルモンは、
脂肪の燃焼や血糖値を下げる働きがあるんです。
つまり、味噌から大豆のタンパク質を取ることで、
体内でのアティポクネチンがどんどん合成されて、
血糖値を低く抑えることができるため、
味噌汁を飲むと糖尿病予防につながるんですね。
味噌汁と高血圧の関係は?
糖尿病予防のために、味噌汁を飲もうと思っても、
気になるのは味噌汁の塩分です。
塩分の取りすぎは高血圧の原因になりますし、
昔から日本人に高血圧患者が多いのは、
味噌汁が原因なのでは?と言われてきました。
実際はどうなのでしょう?
共立女子大学の研究によると、
味噌汁の摂取頻度と高血圧には
関係性がないことがわかっています。
味噌汁1杯150mlからの塩分は1.2~1.5gですが、
この塩分量はほかの料理と大差なく、
日本人の塩分摂取は味噌汁からよりも
調味料や漬物のほうが塩分摂取に与える影響が
大きいことがわかっています。
この結果を見ると、
安心して味噌汁を飲めるのではないでしょうか?
ただ、もちろん飲みすぎは塩分過多になって
高血圧を招くことになりますので注意しましょう。
さらに、味噌汁の具や一緒に食べる料理には、
ナトリウム排泄作用のあるカリウムが多く含まれる野菜や
海藻類を使うようにしたいですね。