ヘッドホンやイヤホンが難聴の原因?難聴の仕組みについて知りましょう。
スマホ難聴が増えている?
普段、あなたはどんな方法で音楽を聴いていますか?
スマートフォンやMP3プレーヤーを
使っている人が多いと思います。
スマホやMP3プレーヤーで音楽を聴く場合、
ヘッドホンやイヤホンが必要になりますよね。
ヘッドホンやイヤホンを使うと、
外にはあまり音が漏れないと思って、
ついつい大音量で音楽を聴いていませんか?
でも、ヘッドホンやイヤホンで大音量の音楽を聴くと、
難聴になるリスクがあるんです。
WHOによると、
中~高所得の国に住む12~35歳の若者の約半数(11億人)が
ヘッドホンやイヤホンで音楽を聴くことで
難聴の危険にさらされているんです。
また、クラブやディスコなどで難聴の危険に
さらされている割合は約4割にも上るとのこと。
難聴のリスクを回避するためには、音量を下げて、
さらにヘッドホンやイヤホンの利用時間は
1日1時間程度とするようにWHOは勧めています。
どんな音が難聴のリスクあり?
ヘッドホンやイヤホンでの音楽は
1日1時間までが望ましいとのことですが、
そのほかにも日常生活の中で耳にする音はいろいろありますよね。
どんな音が難聴のリスクが高いのかを知りましょう。
WHOは85デシベルを超える音量は8時間、
100デシベルを超える音量は
15分で耳の機能を損傷する恐れがあるとしています。
航空機は130デシベルですので1日1秒未満、
雷は125デシベルで3秒、
コンサートは115デシベルで28秒、
ドライヤーは100デシベルで15分、
自動車は85デシベルで8時間、
目覚まし時計は80デシベルで25時間となっています。
音を感知する細胞は再生しない
耳の奥にある蝸牛という聴覚を司る組織があります。
そして、蝸牛の中には有毛細胞という細胞があります。
有毛細胞は音を感知して
それを信号に変える働きをしていますが、
大音量にさらされるとダメージを受けて死んでしまうんです。
そして、ダメージを受けた有毛細胞は再生しません。
つまり、大音量で音楽を聴いたり、
大音量の環境に長時間いると、難聴はドンドン悪化し、
回復しないということです。
音を感知する有毛細胞が再生しないのであれば、
大音量でヘッドホンやイヤホンを利用しない、音量を下げる、
騒音がうるさい環境で長時間過ごすのは避けるなど、
普段から耳を労わる必要があります。
また、もし「耳が詰まったような感じがする」、
「音が小さく聞こえる」、
「耳鳴りがする」などの症状が出たら、
難聴が始まっている可能性があります。
そういう場合は、一刻も早く治療を始める必要がありますので、
できるだけ早く耳鼻科を受診して
適切な治療を受けるようにしましょう。