糖尿病の人が禁煙すると糖尿病が悪化する?糖尿病と禁煙について知りましょう。
糖尿病患者は禁煙NG?
2008年の厚生労働省の発表によると、
日本の糖尿病患者数は237万1000人です。
でも、糖尿病予備軍を含めると
2000万人以上もいると言われています。
糖尿病は誰にでも起こりうる病気なのです。
健康診断で糖尿病を指摘されてショックを受けた人も
いるのではないでしょうか。
糖尿病は生活習慣病ですから、
食事や運動など日常の生活習慣を改善しなくてはいけません。
そして、それをきっかけに喫煙者は
禁煙にチャレンジすることもあるでしょう。
でも、糖尿病患者が禁煙すると、
糖尿病が悪化する可能性があるという研究結果があるんです。
イギリスのコベントリー大学の研究チームは
18歳以上の喫煙者の糖尿病患者を5年間追跡調査したところ、
調査中に禁煙に成功した人は、禁煙後のHbA1cが
最大54%もアップしたことがわかりました。
しかも、糖尿病の悪化は禁煙後3年間も続くそうなんです。
糖尿病を指摘されて健康を考えて禁煙したら、
糖尿病が悪化してしまったということになりかねないんです。
糖尿病患者が禁煙するには?
禁煙は健康に良いことのはずです。
それなのに、なぜ禁煙すると糖尿病が悪化するのでしょう?
糖尿病患者は禁煙してはいけないのでしょうか?
そんなことはありません。
糖尿病の人でも禁煙は積極的に行うべきです。
でも、ちょっと注意が必要です。
禁煙すると、タバコの煙を吸い込まなくなりますので、
味覚が鋭くなり、食事をそれまで以上に
美味しく感じるようになります。
そうすると、ついつい食べ過ぎてしまうんです。
また、タバコがないと口が寂しくて、
間食してしまうこともあります。
禁煙すると太りやすくなると聞いたことがありますよね。
それはこういう理由があるからです。
禁煙してついつい食べ過ぎてしまう、
間食が多くなるのであれば、
血糖値が上がるのは当たり前のことです。
禁煙が直接血糖値に作用するわけではなく、
禁煙で食べ過ぎてしまうから血糖値が上がるんです。
ですから、糖尿病の人が禁煙する時は、
食べすぎに注意して禁煙をしなければいけません。
糖尿病予防は普段の生活から
糖尿病の人は厳密なカロリー計算をした食事を取る必要があります。
いつでも好きなものを好きなだけ
食べられるわけではありません。
暴飲暴食をすれば、それだけ血糖値が上がってしまいます。
食事療法を続けるのは大変です。
そして、そんなストレスの中で禁煙をするのはさらに大変です。
糖尿病になると、
それだけ大変な思いをしなければいけないんです。
そうならないためにも、
日ごろの生活習慣を見直して、予防していきましょう。
日ごろから節制していれば、
いつでも好きなものを好きなだけというわけにはいきませんが、
ある程度好きなものを食べることができます。
また、食事制限の必要がない時に禁煙をしておくと楽ですよね。
糖尿病になってからつらい思いをするなら、
今のうちから少し節制して糖尿病を予防していきましょう。