「肉は健康に悪い」は誤解!肉類はアミノ酸を含む健康に良い食べ物なんです。
肉は心臓に良い?
肉を食べると太る、
健康に悪いというイメージを持っていませんか?
肉は高脂質、高カロリーだから、健康に良くない。
動物性食品よりも植物性食品のほうが健康に良いから、
肉類は避けるべきと思っている人もいるかもしれません。
確かに、肉類は食べ過ぎるとカロリーオーバーになります。
でも、適量であれば健康に良いんです。
イギリスのイースト・アングリア大学の研究チームが
イギリス人女性の2000人の食生活のデータを分析調査したところ、
アミノ酸の摂取量が多い人は血圧が低めで、
動脈硬化も進んでいないことがわかったんです。
アミノ酸はタンパク質を構成する物質で、
肉類に多く含まれている栄養素です。
このアミノ酸を豊富に取ること、
つまり肉類をしっかり食べることでの健康効果は、
塩分を減らしたり、アルコールを控えたり、
適度な運動をするのと同じくらい期待できるのです。
この研究チームのエイミー・ジェニングス氏は、
アミノ酸による健康効果を期待するためには、
1日75gのステーキを食べると良いそうです。
動物性たんぱく質は健康に良い!
高血圧や動脈硬化を予防するアミノ酸ですが、
アミノ酸はタンパク質を構成する要素になりますので、
アミノ酸を取るなら肉類からではなく大豆などの
植物性タンパク質を含む食品から取ったほうが、
より健康に良いのでは?と思いますよね。
確かに、植物性タンパク質を含む食品は
動物性タンパク質を含む肉類よりも、低カロリーですので、
カロリーだけを気にする場合は、
植物性タンパク質からアミノ酸を取っても良いかもしれません。
でも、植物性タンパク質は必須アミノ酸が不足しているんです。
必須アミノ酸とは、私たち人間が体内で合成できない、
もしくは合成できても量が不十分で、
食品から摂取しないといけないアミノ酸のことです。
動物性タンパク質は、この必須アミノ酸を十分に、
そしてバランスよく含んでいるのですが、
植物性タンパク質は必須アミノ酸が不足しているのです。
そのため、植物性タンパク質だけを取っていると、
必須アミノ酸が不足し、健康面に影響が出てきます。
アミノ酸による高血圧や動脈硬化の予防も期待できません。
そのため、動物性タンパク質はしっかり取る必要があるのです。
動物性タンパク質を含む食品の中でも、
肉類は必須アミノ酸のバランスが優れていますので、
肉類を食べることは健康に良いのです。
3種類の肉の特徴は?
日本人の食生活のなかで、身近な肉類と言えば、
牛肉と豚肉、鶏肉の3種類ですよね。
この3種類はすべて必須アミノ酸を十分に含んでいますので、
アミノ酸という観点から見ると、どれを食べてもOKです。
ただ、そのほかの栄養素は牛肉、豚肉、鶏肉で違いますので、
それぞれの栄養面の特徴を知っておきましょう。
牛肉は鉄分が豊富に含まれていますので、
貧血予防に効果的な肉になります。
また、肉類の中でももっともアミノ酸を
豊富に含んでいるのが牛肉なんです。
豚肉はビタミンB1、ビタミンB2が豊富ですので、
疲労回復や風邪の予防にも効果的な肉類になります。
鶏肉は皮膚や粘膜を正常に保つビタミンAや
肌の張りを保つコラーゲンを含んでいますので、
美肌効果を期待できるのです。
肉類は食べ過ぎると健康に悪いですが、
適量であれば健康に良い食品なんです。
やっぱり、バランスよくいろいろな種類の食品を食べることが
一番健康に良いことなんですね。