耳の下が腫れて痛い!おたふくかぜの症状や予防法について知りましょう。
おたふくかぜってどんな病気?
おたふくかぜと呼ばれる流行性耳下腺炎は、
ムンプスウイルスが原因の感染症になります。
ムンプスウイルスに感染すると、2週間前後の潜伏期間を経た後に
まず片側の耳下腺部(耳の下や顎の下、頬の後ろ付近)
が腫れてきます。
その1~2日以内にはもう片方も腫れてきて、
さらに発熱や頭痛などの症状が出てきます。
耳下腺部の腫脹は2日目がもっともひどく、
痛みが伴い、ひどい場合には噛めなくなったり、
飲み込むのが辛くなりますので、食事ができない、
水分補給が難しくなることもあります。
耳下腺部の腫脹は3~4日後から徐々に消失し、
1週間程度で良くなります。
また、発熱は3~5日間続くのが一般的です。
おたふくかぜに大人がかかるとどうなる?
おたふくかぜは、一般的に子どもがかかる病気ですよね。
実際に、3~10歳の子どもが
もっとも感染しやすいことがわかっています。
でも、おたふくかぜは子どもしかかからない病気
というわけではありません。
大人もおたふくかぜになります。
おたふくかぜは一度かかると、免疫がつきますので、
二度とおたふくかぜにはかかりません。
でも、子どもの頃におたふくかぜに感染していない、
予防接種を受けていないという人は大人になっても
おたふくかぜにかかる可能性があるんです。
大人になると、
子どもの頃よりも免疫機能が強くなりますので、
その分ムンプスウイルスを異物とみなし、
激しく攻撃するため、
子どもよりも重症化することが多いんです。
また、大人の場合中高年以降は、
何かしらの基礎疾患を持っていることも
珍しくありませんので、
合併症を起こしやすいというリスクもあります。
特に、思春期以降の男性がおたふくかぜにかかると、
20%の確率で精巣炎や副精巣炎を合併し、
無精子症の原因になることがわかっていますので、
大人もおたふくかぜには注意しなければいけません。
おたふくかぜの予防法は?
おたふくかぜは、潜伏期間が約2週間と長く、
感染力はそれほど強くないものの、
飛沫感染や接触感染でが感染経路となりますので、
日常生活を送りながら100%予防することは
難しいのが現状です。
でも、1つだけおたふくかぜを予防する方法があります。
それはワクチン接種です。
おたふくかぜのワクチン接種を受ければ、
おたふくかぜを予防することができるのです。
現在の日本では、おたふくかぜのワクチン接種は
定期接種ではなく任意接種となっています。
1歳以上であれば接種可能ですから、
お子さんがおたふくかぜにかかるのが心配だったり、
子どもの頃におたふくかぜをやっていないという場合は、
おたふくかぜのワクチン接種を
考えてみてはいかがでしょうか?
おたふくかぜは無菌性髄膜炎や難聴などの合併症を
引き起こすことがありますので、
ワクチン接種を受けて予防すると良いでしょう。