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睡眠時無呼吸症候群による怖い合併症3つ。できるだけ早く治療しましょう




睡眠時無呼吸症候群=高血圧

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睡眠中に呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群は、
睡眠の質の低下から、
居眠り運転での事故を起こす可能性がある疾患として
知られていますね。

でも、睡眠時無呼吸症候群の影響はそれだけではありません。

様々な合併症を引き起こすリスクがあるんです。

睡眠時無呼吸症候群の合併症の1つ目は、高血圧です。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が停止することで、
脳が酸素不足に陥りますので、眠りが浅くなります。

通常は、睡眠中はリラックスしていますので、
副交感神経が優位になるのですが、
睡眠時無呼吸症候群の人は睡眠が浅いため、
睡眠中でもリラックスすることができず、
交感神経が優位になったままになります。

交感神経は興奮や緊張を促す自律神経ですので、
交感神経が優位になると、血管が収縮して、
血圧が高くなるのです。

本来なら、睡眠中は副交感神経の作用で血管が拡張して
血圧が下がるのですが、睡眠時無呼吸症候群の人は
常に血圧が高い状態が続いてしまい、
高血圧になってしまいます。

しかも、睡眠時無呼吸症候群の人が合併する高血圧は、
薬剤抵抗性高血圧であることが多いので、
治療が難しくなります。

高血圧は脳卒中や心筋梗塞の
リスクを上げる生活習慣病ですから、
睡眠時無呼吸症候群がいかに怖い病気かがわかりますよね。

睡眠時無呼吸症候群=糖尿病

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睡眠時無呼吸症候群の合併症の2つ目は、糖尿病です。

睡眠時無呼吸症候群の人は、健康な人に比べて、
糖尿病を発症するリスクが1.6倍も高いことがわかっています。

なぜ、睡眠時無呼吸症候群の人が糖尿病になりやすいかは、
きちんと解明されてはいませんが、睡眠中に呼吸が止まり、
一時的に低酸素状態になることと、
無呼吸から呼吸が再開する時に脳が覚醒することで、
糖の代謝に異常が生じるのではないかと考えられています。

本来なら寝ている状態の時に、
低酸素状態と脳の覚醒が何度も繰り返されることで、
交感神経が優位になって、
血糖値を上げるホルモンの分泌が多くなり、
さらにインスリン抵抗性が悪化しますので、
糖尿病になってしまうのです。

睡眠時無呼吸症候群=緑内障

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睡眠時無呼吸症候群は、緑内障も発症しやすくなります。

緑内障とは、眼圧が高くなることで、
視神経に障害が起こって視野が狭くなり、
さらに失明してしまう病気です。

睡眠時無呼吸症候群の人が緑内障を発症するリスクは、
そうでない人に比べて10倍も高いんです。

北海道大学大学院医学研究科の研究によると、
睡眠時無呼吸症候群の人は、
睡眠中は特に眼圧が高くなることはないとのことです。

従来は、呼吸が止まり低酸素状態になることで、
眼圧が高くなるため緑内障になりやすいと考えられていましたが、
実はそうではなかったのです。

睡眠時無呼吸症候群の人は、
眼圧が高くなるために緑内障になりやすいわけではなく、
低酸素が起こることで緑内障になりやすいということですね。

眼圧が高くなくても、
睡眠時無呼吸症候群の人は10倍も緑内障になりやすい、
つまり10倍も失明しやすいということです。

睡眠時無呼吸症候群になると、
高血圧、糖尿病、緑内障などのリスクが上がりますので、
家族に睡眠中の呼吸停止を指摘されたら、
できるだけ早く医療機関を受診して治療をするようにしましょう。





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2016年8月4日 | カテゴリー:睡眠

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