胃潰瘍はストレスが原因ではない!?胃潰瘍の原因2つ!
胃潰瘍の原因ってどんな病気?
胃が痛いと「あれ?もしかして胃潰瘍かな?」と思いますよね。
胃潰瘍は胃の病気の代表格とも言える病気です。
胃潰瘍とは胃の粘膜に潰瘍ができてしまった状態ですが、
なぜ胃の粘膜に潰瘍ができてしまうのでしょう?
胃潰瘍は胃液によって
胃の粘膜が傷つけられたことで起こります。
胃液は強酸性の消化液で、
胃に運ばれた食べ物を消化する役割を果たしていますが、
この胃液は通常の状態は胃の粘膜を傷つけることはありません。
通常は胃の粘膜から粘液や粘膜を保護する物質である
プロスタグランジン類を出したり、
酸や老廃物を除去することで、
胃の粘膜を胃酸から守っているんです。
でも、何らかの原因で
この胃の粘膜を胃酸から守る防御機能が低下すると、
胃酸が胃の粘膜を荒らして傷つけるので、
胃潰瘍になってしまうのです。
胃潰瘍の原因=ピロリ菌
胃潰瘍の原因というと、
ストレスや暴飲暴食などが思い浮かぶかもしれません。
でも、実はストレスや暴飲暴食は、
胃潰瘍の原因ではないのです。
ストレスや暴飲暴食は
胃潰瘍の間接的な原因になるかもしれませんが、
直接的な原因ではありません。
胃潰瘍の直接的な原因の1つはピロリ菌です。
ピロリ菌は胃がんの原因として有名な細菌ですよね。
実は、ピロリ菌は胃がんだけではなく
胃潰瘍の原因にもなる細菌なのです。
ピロリ菌は、胃の中にある尿素からアンモニアを作ることで、
胃の粘膜を傷つけます。
さらに、ピロリ菌が活性酸素を作ったり、
ピロリ菌が毒素を発生させることでも、
胃の粘膜を傷つけるのです。
胃の粘膜がピロリ菌によって傷つけられると、
その傷の部分が強酸性の胃液に触れると、
胃の粘膜の細胞がさらに傷が深くなり、潰瘍を形成します。
胃潰瘍の原因=非ステロイド性抗炎症薬
胃潰瘍の原因の2つ目は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)です。
非ステロイド性抗炎症薬は正しく服用しないと、
副作用で胃の粘膜に異常が起こって、
胃酸で胃の粘膜を傷つけてしまい、胃潰瘍になってしまうのです。
非ステロイド性抗炎症薬は、
頭痛薬や痛み止め、解熱剤として使っている薬で、
処方箋なしで薬局で購入できるものですので、
痛み止めや解熱剤を服用する時は、
正しい用法・容量を守るようにしましょう。
胃潰瘍は胃酸の分泌を抑えたり、
胃の粘膜を保護する薬を服用することで治療ができますが、
根本的な治療をするには、ピロリ菌を除菌したり、
非ステロイド性抗炎症薬を正しく服用する必要があります。
ピロリ菌の除菌は2種類の抗菌薬と
胃酸の分泌を抑える薬の計3種類の薬を7日間服用することで、
75%の人が除菌に成功しています。
ピロリ菌を除菌すれば、
将来の胃がんも予防することができますので、
ピロリ菌が原因で胃潰瘍になった人は、
早めに除菌しておくと良いでしょう。