早産はなぜ起こる?早産を引き起こす3つの原因を知っておきましょう
早産とは?
一般的に正期産は妊娠37週から41週までの出産を言います。
つまり、37週以前に出産すると早産ということになります。
ちなみに、22週以前は流産となりますので、
妊娠22週から36週までに出産すると早産になるのです。
この妊娠22週という境は、出生後に医療の力を借りて
赤ちゃんが生き延びられるかどうかで決められています。
そのため、日本では妊娠22週からが早産となりますが、
医療技術が未発達の国では妊娠24週以降や妊娠28週以降
としているところもあるんです。
早産の原因=妊娠中の病気
では、早産になる原因には
どんなものがあるのかを説明してきましょう。
早産の原因の1つ目は、妊娠中の病気です。
妊娠中の病気と言っても様々なものがありますので、
ここでは、代表的なものをご紹介します。
早産の原因になる病気には、
子宮頸管無力症や子宮筋腫、子宮奇形などがあります。
子宮に異常や問題があるために、
子宮内で胎児を育てることができずに
早産になってしまうのです。
そのほか、妊娠高血圧症候群や前置胎盤、
羊水過多なども早産の原因となりますし、
細菌性膣炎や子宮頸管炎、
絨毛膜羊膜炎などの感染症でも、早産になってしまいます。
早産の原因=生活習慣
早産の原因の2つ目は、生活習慣です。
妊娠中の女性のほとんどは、生活習慣に気を使って、
できるだけ健康的な生活をしようと心がけていると思います。
でも、生活環境によっては
自分だけが生活習慣に気をつけていても、
それをきちんと実行できないこともありますよね。
例えば、喫煙です。
妊娠中の女性がタバコを吸わなくても、
周囲の人がタバコを吸っていれば、意味がありません。
旦那さんや家族が同じ室内で、
スパスパタバコを吸っていたら、
副流煙でニコチンなどの化学物質が
妊婦さんの中に入ります。
そうすると、お母さんと胎盤をつなぐ血管が収縮して、
赤ちゃんに十分な酸素や栄養がいかなくなるので、
早産になってしまうのです。
また、ストレスが多い生活をしていたり、
妊娠中でも長時間の立ち仕事や力仕事をしていたり、
睡眠不足が続くと、
お母さんの体の不調が赤ちゃんにも影響を与えますので、
早産になりやすくなってしまうのです。
早産の原因=気候
早産の原因の最後は気候です。
気候が早産に関係しているなんて、ちょっと意外ですよね。
でも、アメリカの国立保健発達研究所の
研究グループの研究によると、
妊娠中に厳しい暑さや寒さにさらされると、
早産のリスクが高まることが分かったのです。
妊娠初期に厳しい寒さを体験した妊婦は、
温暖な中で過ごした妊婦に比べて、
34週未満での早産のリスクが20%高く、
35~36週での早産リスクは9%も高いというデータがあります。
また妊娠初期に厳しい暑さを体験した妊婦さんは
温暖中で過ごした妊婦と比べて、
34週未満での早産のリスクは11%も高い
という調査結果が出ました。
研究チームによると、なぜ厳しい暑さと寒さが
早産のリスクを高めるのかはまだわからないとしていますが、
妊娠中、特に妊娠初期は厳しい暑さと寒さは
避けたほうが良いでしょう。
夏はクーラーが効いた中で過ごし、
冬は暖房を効かせた温暖な中で過ごしてくださいね。