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はしかが流行の兆しを見せています。はしかの予防にはワクチン接種が必要です。




はしかが流行の兆し

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2014年になってから、
はしか(麻疹)の感染
少しずつ広がりを見せています。

国立感染症研究所の調べでは、
2014年の患者数は2月2日の時点で62人にのぼり、
約1か月だけで2013年の年間患者数の4分の1を
超えています。

はしかの流行時期は春から夏にかけてですので、
真冬の時期1か月だけで
昨年の4分の1以上の患者がいるということは、
これから夏に向けて患者数が増えて、
国内ではしかの大流行が起こる可能性があります。

2014年に検出されている麻疹ウイルスのタイプは
フィリピンで流行しているものですので、
フィリピンで感染した人が日本に帰国し、
感染が広がったのではないかと推測されています。

2010年以降、日本では土着ウイルスは検出されておらず、
厚生労働省は2015年までに
土着ウイルスの「排除」を目指していますが、
今年国内ではしかが大流行した場合、
この目標が達成できないかもしれません。

はしかってどんな病気?

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はしかは、麻疹ウイルスに感染することで
引き起こされる病気です。

麻疹ウイルスに感染すると、約10日の潜伏期間を経て、
発熱や咳、鼻水といった風邪に似たような症状が出て
その2~3日後に39℃以上の高熱と全身の発疹が現れます。

はしかは、合併症を引き起こし、
重症化しやすい感染症です。

肺炎や中耳炎、脳炎を合併することが多く、
脳炎を発症した場合死亡率は極めて高く、
先進国であってもはしかにかかると
1000人に1人は死亡すると言われています。

また、はしかは感染力が
非常に強いという特徴があります。

はしかの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染と
ありとあらゆる経路で感染しますので、
一度流行すると一気に流行が拡大する危険が高いんです。

予防にはワクチン接種を

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はしかは空気感染しますので、インフルエンザのように、
うがい手洗いやマスクの着用では予防できない病気ですので
はしか予防のためにはワクチン接種が必要になります。

ワクチン接種で気になるのは副作用ですね。

はしかのワクチンは、弱毒生ワクチンですので、
弱毒化しているとはいえ麻疹ウイルスを体内に接種しますので、
接種後1週間の時期に約10%の割合で
発熱の副反応が見られます。

重篤な副作用としては、脳炎・脳症がありますが、
100~150万人に1人以下という非常に低い割合です。

はしかの予防接種は、昔から定期接種になっていますので、
ほとんどの人が幼少期にワクチン接種していると思います。

現在、はしかの予防接種(MR)は
1歳と小学校入学前の2回接種になっていますが、
平成2年4月1日以前に生まれた人は
1回しか予防接種を受けていません。

1回のみの接種ですと約5%の人が免疫を獲得できない
というデータがあります。

国立感染症研究所の多屋室長は
「1回接種の人は、2回接種してほしい」と述べています。

はしかが大流行する前に、
一度も予防接種したことのない人はもちろんですが、
1回だけ接種した人も予防接種を受けたほうが良いでしょう。





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2014年2月20日 | カテゴリー:感染症

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