HbA1cが高いとがんになる?HbA1cとがんの関係を知りましょう。
HbA1cって何?
糖尿病かどうかを判断する基準といえば、
まず最初に思い浮かぶものが血糖値だと思いますが、
普段はどんなに血糖値が高い人でも、
検査前日に食事をしないなどの対策をすれば、
検査当日は血糖値が下がりますので、
糖尿病を見落としてしまう可能性があります。
そんな血糖値に変わって、
近年の糖尿病診断の指標になっているものがHbA1cです。
高血糖の状態が長く続くと、
血液内の余分な糖分はたんぱく質と結合します。
そして赤血球内のたんぱく質である
ヘモグロビンと血糖が結びついたものが、
グリコヘモグロビンです。
このグリコヘモグロビンには何種類かあるのですが、
その中の一種類がHbA1cで、糖尿病と密接な関係があり、
直近1~2ヶ月の血糖値の状況を表してくれる指標に
なっているのです。
HbA1cは検査前日に絶食しても、
数値が大きく変わるものではありませんので、
HbA1cの値を調べれば、
糖尿病かどうかを見落とすことがないのです。
HbA1cのコントロールはがん予防にも
HbA1cは糖尿病の診断に用いる指標ですが、
がんの発症にも関係していることがわかりました。
国立がん研究センターの研究では、
がんの既往歴のない46~80歳の2万9629人を対象に
HbA1cとがんリスクの寒冷性を調べたところ
HbA1cが5.0~5.4%の人に比べて、
5.0%未満の人はがんの発症リスクが1.27倍、
5.5~5.9%の人は1.01倍、6.0~6.4%は1.28倍、
6.5%以上は1.43倍という結果が出たのです。
HbA1cは6.5%以上で糖尿病の疑いがありますが、
糖尿病と診断されない6.0~6.4%も
がんの発症リスクが高くなりますから、
糖尿病でない人でもHbA1cをコントロールして、
5%台にしておくことが、糖尿病予防だけでなく、
がん予防にも大切なことになるのです。
HbA1cをコントロールする方法
HbA1cをコントロールすることは、
糖尿病予防とがん予防に重要なことですが、
HbA1cをコントロールするにはどうすれば良いのでしょうか?
HbA1cはここ1~2ヶ月の血糖値の状態を表す指標ですので、
血糖値をコントロールすることが、
HbA1cのコントロールにつながります。
ですから、HbA1cをコントロールするためには、
食事と運動に気を使う必要があります。
食事はカロリー計算をして、
カロリーオーバーにならないように気をつけましょう。
また、炭水化物は血糖値を急上昇させる栄養素ですので、
食事の時は野菜から食べて、
炭水化物は後回しにすると血糖値が上がりにくくなります。
運動に関しては、血糖値を下げるのに効果的なのは、
食後30~1時間後の運動ですので、
食後にウォーキングなどの軽めの運動をすると良いでしょう。
糖尿病になると、大腸がんや膵臓がん、汗顔、
子宮内膜がんは1.5~4倍高いことがわかっていますので、
HbA1cをコントロールして、
糖尿病と同時にがんを予防していきましょう。