救急車を呼ぶ前に!救急相談センターを利用しましょう。適切な医療も受けることが出来るのです。
救急車をタクシー代わりに利用する人が増加中
救急車は、緊急性があり、できるだけ早く治療
しなければならない怪我や病気の患者さんを、
安全かつ迅速に医療機関へ運ぶためのものですよね。
でも、最近の傾向として、救急車をタクシー代わりに
使ったり、緊急性がないのに使ったりする人が
増えているのです。
不適切な利用の一例として、
「日焼けしてヒリヒリするから病院へ連れて行って」や
「病院へ行く途中に、コンビニに寄ってほしい」、
「今日から入院だけど、病院までの移動手段がないので、
連れて行ってほしい」などがあります。
これらは、明らかに緊急性がないので、
救急車を呼ぶ必要はなく、タクシーなどを利用すべきです。
増える救急車の出動件数
上記のような不適切な救急車の利用が
増えてきているため、救急車の出動件数、
搬送人数は年々増加の一途をたどっています。
平成24年の全国の救急車の出動件数は、
約580万件で過去最高を記録しています。
平成14年の出動件数と比べると、約27%も増えています。
救急車の不適切な利用での出動件数が増えると、
本当に緊急性の高い人を医療機関へ運ぶのが遅れてしまい、
救える命が救えなくなってしまいます。
総務庁では、救急車の適正利用を呼びかけるために、
救急車の利用マニュアルを作成し、
ホームページで公開しています。
救急車を呼ぶべきか迷ったら?
総務庁や消防庁は、不適切な利用を控えるように
呼びかけているだけで、救急車の利用自体を
控えるようには言っていません。
「緊急性の高い場合は、ためらわずに119番して下さい!」と
救急車の利用マニュアルにも書いてあります。
でも、医療に携わっていない一般の人では、
緊急性が高いのかどうかわからないこともありますよね。
この状態は、救急車を呼ぶべきなのかどうか
迷ってしまうこともあるでしょう。
そんな時は、救急相談センターに電話して、
相談してみましょう。
東京都の場合は、#7119ですが、各地方自治体で
電話番号が違うので、事前に確認しておくと良いですよ。
救急相談センターでは、専門の相談員や医師、
看護師が24時間365日対応してくれますので、
患者さんの症状などを伝えて、救急車を呼ぶべきかどうか
病院に行くべきかどうかを相談してみましょう。
また、救急相談センターに電話するときは、
既往歴やかかりつけの病院の有無などを聞かれることが
ありますので、電話する前に準備しておくとスムーズです。
子供の救急相談は、厚生労働省が一律で管轄していますので、
全国共通で#8000に電話しましょう。
小児科医や小児科専門の看護師が、緊急性の有無や
適切な対応法などをアドバイスしてくれます。
救急相談センターの制度があることを知っているだけで、
救急車の不適切利用は避けることができますし、
相談者側も適切な医療を受けることができるんです。
緊急時に、救急車を呼ぶべきか迷ったら救急相談センターを
利用してみましょう。