睡眠時無呼吸症候群は、交通事故や生活習慣病のリスクを上げるって知っていますか?
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群という言葉を聞いたことはありますか?
睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている時に、
突然呼吸が止まることを繰り返す状態のことです。
医学的には、「睡眠中に無呼吸を繰り返し、
その結果、日中に眠くなる、
熟眠感がないなどの症状を呈する疾患。
無呼吸(10秒以上の呼吸停止)を
「一晩7時間の睡眠中に30回以上、
あるいは1時間当たりに5回以上起こす病態」
と定義されています。
家族や友人に「ガーガー」と
大きないびきをかきながら寝ていたのに、
突然そのいびきが10秒以上止まり、
その後いびきが再開するという人はいませんか?
また、睡眠時間は確保しているのに、日中眠くてたまらない
集中できない、睡眠不足を感じるという人はいませんか?
このような人たちは、
睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群になりやすい人
太っていると気道が閉塞しやすいので、
睡眠時無呼吸症候群になりやすいと認識している人が
多いと思います。
確かに、肥満は睡眠時無呼吸症候群の
危険因子の一つなのですが、
肥満以外にも危険因子はあるんです。
睡眠・呼吸器専門クリニック
「リズム新横浜」の白濱医師は、
「我々のようなアジア人の場合、
骨格に起因するところが大きい。
あごが狭くて奥に入っているとか、首が太くて短いとか、
鼻が平べったいアジア人は、喉の奥の部分が狭くなって、
口呼吸に頼らざるを得ないような項損なんです。
そのため、3割から4割の人が標準体重で
無呼吸症候群になってしまうのです。」と述べています。
つまり、日本人は骨格上の問題で、
どうしても睡眠時無呼吸症候群になりやすいということです。
元々、睡眠時無呼吸症候群の危険があることに加えて、
肥満という危険因子が加わると、
睡眠時無呼吸症候群の可能性は高くなりますよね。
睡眠時無呼吸症候群の危険性
睡眠時無呼吸症候群は、日常生活に影響を及ぼし、
様々な疾患のリスクを高めてしまいます。
睡眠時無呼吸症候群は、
睡眠が浅くなってしまいますので、
日中に眠気を感じる人が多いのです。
特に注意が必要なのは、車の運転時です。
車の運転時に眠気を感じると、居眠り運転の原因となり、
重大な交通事故を引き起こしかねません。
交通事故は、飲酒運転よりも、
睡眠時無呼吸症候群の人のほうがハンドル操作ミスが
多いというデータもあるほどです。
また、最近の研究で、
睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病の関係が
明らかになってきていて、アメリカの研究によると、
健康な人と睡眠時無呼吸症候群の人を比較した場合、
高血圧は2倍、心疾患は3倍、脳卒中は4倍、
糖尿病は1.5倍のリスクになることがわかっていますし、
睡眠時に突然死するリスクは2.6倍にもなるそうです。
睡眠時無呼吸症候群は、
なかなか自分では気づきにくいものです。
家族や友人が、
睡眠時無呼吸症候群のような症状がある場合は、
指摘してあげましょう。
また、日中に異常に眠気を感じるという人は、
一度医療機関を受診してみても良いと思います。