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冬から春にかけて流行するりんご病。特に妊娠中の人は注意しましょう!




冬から春にかけて流行するりんご病

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りんご病という病名を聞いたことがありますか?

頬がりんごのように真っ赤になる症状が現れるため
「りんご病」と呼ばれていますが、
正式名称は「伝染性紅斑」と言います。

りんご病は、5歳から12歳までの幼稚園児や
小学生の子供がかかりやすい病気で、
最初に頬が赤くなり、その後手足に赤い発疹が出て、
レース模様のように広がり、
その発疹は次第に全身に広がっていきます。

頬が赤くなる症状が出る約1週間前に
微熱が出ることもあります。

頬の赤みが消えるまでは1週間前後、
その後全ての発疹が消えるまでは
3週間から1ヶ月ほどかかります。

りんご病の治療法は、通常は経過観察のみで、
自然に発疹が消えるのを待つのみになりますが、
重症化した場合は「γ-グロブリン製剤」という
ウイルス中和させる薬剤を使うこともあります。

集団感染を起こしやすい

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りんご病の原因は、
ヒトパルボウイルスB19というウイルスですが、
このウイルスの感染経路は、
飛沫感染接触感染となります。

りんご病の潜伏期間は、
微熱が出るまでが1週間から10日、
頬が赤くなる症状が出るまでが2~3週間ですが、
他人に感染させる危険が最も高いのは、
微熱が出ている時期となります。

頬が赤くなると「りんご病に感染した」とわかりますが、
微熱が出ているだけだと、
風邪を引いたかと思うだけですので、
周囲の人に感染させやすく、学校や幼稚園、
保育園で集団感染を起こしやすいんです。

りんご病は、一度かかると修正免疫を獲得しますので、
その後は感染・発症することはありません。

妊婦は要注意!

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妊娠した人が感染すると危険な病気は
風疹だけではありません。

りんご病も妊娠した人が感染すると、
非常に危険なんです。

りんご病の原因であるヒトパルボウイルスB19は、
母子感染を起こすウイルスです。

つまり、母体である妊婦さんがりんご病にかかると、
ヒトパルボウイルスB19は
胎児にも感染する可能性があるのです。

胎児に感染すると、胎児貧血や胎児水腫などが起こり、
流産や死産の確率が高まります。

2011年に妊娠中にりんご病に感染して、
胎児にも感染した人が69人いましたが、
そのうちの49人が流産や死産に至っていますので、
妊婦がりんご病にかかると
赤ちゃんが非常に危険な状態になってしまうのです。

りんご病は、子供だけがかかる病気ではありません。

子供の頃にりんご病になっていない人は、
免疫がありませんので、
大人になってからでも感染する危険があります。

大人になって感染すると、
りんご病の特徴的な症状である「頬の赤み」が
現れない場合もありますが、
妊娠中の人はりんご病の危険を認識して、
疑わしい症状が現れた場合は、
すぐに医療機関を受診するようにしましょう。





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2013年12月8日 | カテゴリー:妊娠・出産 感染症

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