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HIVの検査は保健所で匿名・無料でできることをご存知ですか?




HIV感染の血液が輸血に使用

University students hold red ribbons at a photo opportunity during an HIV/AIDS awareness rally on World AIDS day in Chengdu

HIVは血液や体液を介して感染します。

輸血された人にHIVを感染させてしまう可能性が高いため
HIV感染者の血液は、輸血に使用することはできません。

そのため、日本赤十字社は、
精度の高い厳密な検査を行って、
輸血用製剤にHIVに感染した血液が混入するのを
防いでいるのですが、HIVに感染した献血者の血液が
患者2名に輸血されたという事例が発生しました。

これは、献血した男性が事前の問診で
虚偽の回答をしていたことと、
男性がウインドウ期であったため、
検査をすり抜けてしまったことが原因と考えられています。

ウインドウ期とは、ウイルスに感染してから
検査で検出できるようになるまでの空白期間のことです。

どんなに精密な検査を行っても、
感染直後は体内のウイルス数が極少量のため、
ウイルスを検出できないことがあるのです。

現在、献血でのウイルス検出検査では、
HIVは感染してから15日間がウインドウ期となり、
検査をすり抜けてしまいます。

そのため、日赤では献血者に事前問診を行い、
リスクのある性交渉を行った場合は
1年間の献血できないようにしています。

HIVとAIDSの違い

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HIVとAIDSの違いをご存知ですか?

この2つの言葉を混同して使っている人も多いと思います。

HIVとは「ヒト免疫不全ウイルス」のことで、
ウイルスの名前です。

それに対し、
AIDSは「後天性免疫不全症候群」で病名になります。

HIVに感染すると、
AIDSを発症すると考えれば良いでしょう。

HIVに感染すると、体内の免疫細胞が破壊されて、
免疫システムが機能しなくなった状態がAIDSです。

AIDSを発症するとカポジ肉腫や
サイトロメガウイルス感染症など健康な人であれば
感染しないような感染症(日和見感染症)を引き起こし
死に至ります。

HIV検査の方法

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日本は先進国の中で
唯一HIV感染者が増加している国です。

HIV感染を拡大させないためには、
不特定多数の人との性交渉を避ける等の
予防対策が重要ですが、
もし自分に感染のリスクがあると思う場合は、
すぐに検査する必要があります。

HIVの検査は医療機関か自治体の保健所で受けられますが
医療機関の場合は、
自費診療になりますので数千円から1万円程度かかります。

それに対し、保健所での検査は無料で受けることができ、
しかも匿名での検査が可能ですので、
HIV検査に抵抗のある人でも、
検査を受けやすいと思います。

献血をHIV検査の目的で行う人がいますが、
上記のニュースのように輸血用製剤に
HIVが混入するリスクがあるため、絶対にやめましょう。

HIV検査は採血をするだけですが、
保健所での検査は毎日行われているわけではありませんので、
事前に問い合わせてください。





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2013年12月12日 | カテゴリー:感染症 検査

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