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風疹が流行する先進国は日本だけ!日本で風疹が流行する理由は?




風疹流行で日本がワースト3に

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2012年から2013年にかけて、
日本では風疹が大流行しましたよね。

実は、先進国の中で風疹が流行する国は、
日本だけなんです。

なぜなら、
風疹はワクチン接種で予防できる病気だからですね。

アメリカの疾病対策センター(CDC)は、
2013年に風疹の大規模流行が報告された
ワースト3カ国にポーランドとルーマニア、
そして日本を選出しています。

ワースト1位のポーランドは
風疹患者数が3万6700人で先天性風疹症候群は2人、
2位のルーマニアは患者数が2万1000人で
先天性風疹症候群は55人、
3位の日本は患者数が14357人で
先天性風疹症候群は32人となっています。

日本での患者数は、
2008年から11年の間は年間で87~378人でしたが、
2013年の患者数は1万4357人ですので、
2013年は通常の40倍以上の人が
風疹にかかったことになります。

2013年の流行がいかに凄いものだったかがわかりますね。

先天性風疹症候群の症状

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妊娠中の女性が風疹に感染すると、
胎児は先天性風疹症候群になり、
障害を持って生まれることになります。

先天性風疹症候群の三大症状は
難聴、心疾患、白内障と言われています。

どの症状が現れるかは、感染した時期によって異なり、
妊娠初期から11週までに感染すると
難聴、心疾患、白内障の危険があり、
妊娠12週から23週までに感染すると
難聴の危険があります。

そのため、先天性風疹症候群は、
難聴の症状が最も多いというデータがあります。

また、この三大症状は
どれかひとつのみ発症するわけではなく、
2つないし3つが合併して発症する場合もあり、
難聴が発生すると症状が重くなる傾向にあります。

また、難聴、心疾患、白内障の三大症状のほかに、
血小板減少性紫斑症や肝機能異常、脾腫、小頭症、
小眼症、精神運動発達遅滞などの症状が現れることがあり
実際に2013年には血小板減少性紫斑症が7例、
小頭症が3例、脾腫が2例報告されています。

風疹の予防接種を受けましょう

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なぜ、先進国の中で
日本だけ風疹の流行が起こるのでしょう?

それは、国民全員が
予防接種を受けているわけではないからです。

現在、風疹の予防接種は
MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)で行われていて、
定期接種(2回接種)になっていますので、
原則無料で受けることができます。

でも、風疹ワクチンの接種が始まったのは
1977年で女子中学生が対象でしたので、
2013年時点で51歳以上の人は、
男女共に予防接種を受けていません。

そして、35歳から50歳の人は
女性のみ中学生の時に接種していますが、
男性は接種していません。

25歳から34歳の人は、
男女共に中学生の時に接種しているはずなのですが、
学校での集団接種ではなく、
個人で医療機関に行って予防接種を受ける形に
変更になっていますので、接種率が低いんです。

また、23歳から25歳の人は
幼児期に風疹ワクチンを接種していますが、
1回のみの接種になっています。

医師によると、
1987年以前に生まれた男性は全員が2回接種、
1990年生まれ以前生まれの女性は
追加で1回接種をするのが望ましいとしています。

自分が風疹にかからないためにも、
周囲の人を風疹から守るためにも、
生まれてくる赤ちゃんを守るためにも、
風疹の予防接種を受けるようにしましょう。





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2014年3月10日 | カテゴリー:医療制度 妊娠・出産

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