発症すると死亡率100%!恐ろしい狂犬病について知りましょう。
海外では狂犬病に注意!
もうすぐゴールデンウィークがやってきますね。
ゴールデンウィーク中に
海外旅行を計画されている人も多いと思います。
海外に行く際に、
気をつけなければいけないのが感染症です。
日本は清潔で衛生環境が良好ですので、
危険な感染症は少ないのですが、外国には感染すると
命にかかわる感染症がたくさん存在しています。
危険な感染症の中でも、最も恐ろしいのが狂犬病です。
世界では狂犬病で年間5万5000人が亡くなっている
と言われています。
現在のところ有効な治療法がなく、
発症すると死亡率がほぼ100%で、今までに狂犬病を発病し、
助かった例は全世界でたった6例しかありません。
狂犬病というと、
発展途上国で感染する病気と思うかもしれませんが、
実は先進国でも感染する可能性があり、
農林水産大臣が定める「狂犬病清浄国・地域」は
日本以外にアイスランド、オーストラリア、
ニュージーランド、ハワイ、フィジー諸島、
グアムしかありません。
これ以外の国や地域では、
狂犬病に感染するリスクがあるということですね。
狂犬病ってどんな病気?
狂犬病は、狂犬病ウイルスを持った動物に
噛まれることで感染します。
狂犬病ウイルスが体内に入ると、
1日に数ミリから数センチの速度で神経を通って、
脳に達し、狂犬病を発病します。
そのため、噛まれた場所によって潜伏期間は異なり、
脳に近い部分を噛まれれば潜伏期間は短く、
下肢を噛まれれば潜伏期間が長くなります。
狂犬病を発症すると、
まず風邪のような症状と噛まれた箇所の熱感やかゆみが現れ、
それから狂犬病特有の恐水症状(水を極端に怖がる)や
麻痺や精神錯乱などが起こり、昏睡状態に陥り、
呼吸不全によって発症から3~5日以内に死亡します。
狂犬病から身を守るには?
狂犬病は、動物に噛まれることで感染しますが、
その原因となる動物は犬だけではありません。
コウモリや猫、アライグマ、スカンク、
キツネなどからも感染します。
狂犬病から身を守るためには、
とにかく動物に噛まれないようにすることが一番です。
野生動物はもちろんですが、
外国ではペットなどにもむやみに近づかないようにしましょう。
もし、万が一外国で動物に噛まれてしまった場合、
すぐに医療機関を受診するようにしましょう。
狂犬病は、発症すればほぼ100%死亡しますので、
発症前にワクチンを接種して、
発症を予防しなければいけません。
噛んだ動物が狂犬病ウイルスに
感染しているかどうかはわかりませんが、
万が一の発症を防ぐためにも、
できるだけ早くワクチンを接種しましょう。
ワクチン接種は、欧米製のワクチンの場合5回、
日本製のワクチンの場合計6回受ける必要があります。
日本では、動物に噛まれても
傷が小さければ病院を受診する習慣はありませんが、
外国では楽観視せず、いち早く病院を受診して、
狂犬病の発症を予防しましょう。