春は健康診断の季節です。健康診断の新基準や項目について知りましょう。
「健康な人」の新基準
春は健康診断の季節ですが、健康診断の結果に
毎回ドキドキする人も多いのではないでしょうか?
今までの基準では厳しすぎるという判断から、
来年度から健康診断の基準が緩和されることになりました。
人間ドック学会などが作る専門家委員会は、
平成23年度に人間ドックを受けた150万人の中から、
重大な既往歴がなく薬物治療や喫煙をしていない
健康な成人約1万人を抽出してデータを分析し、
新たな基準を作成しました。
主な変更点として、
血圧は現在の正常値は収縮期血圧が129以下、
拡張期血圧が84以下となっていますが、
変更後は拡張期血圧が147以下、
収縮期血圧が94以下になります。
また、肥満度を表すBMI値も変更になります。
現在は肥満と判断されるのは、男女共にBMI値25以上ですが、
変更後は男性が27.8以上、女性が26.2以上となります。
このほか悪玉コレステロールや総コレステロール、
中性脂肪なども基準が変更となります。
変更のほとんどが現在の基準よりも緩和されることになりますが
人間ドック学会は「この数値は健康な人には当てはまるものの、
何らかの持病がある人は参考にならない可能性があり、
医師の指示に従ってほしい」と話しています。
健康診断の項目
健康診断を毎年受けていても、
ただ何となく指示されるがままに各検査を受けていて、
各検査がどんな意味を持つのか知らない人も多いと思います。
ここでは、健康診断で行われる
基本的な検査項目についてご説明します。
まずは、問診です。
問診では、既往歴や喫煙歴、仕事環境、
自覚症状や他覚症状の有無などを聞きます。
「問診は適当でいいや!」と思っていませんか?
問診は、健康診断の基本中の基本で、
今現在直面している健康問題や将来リスクのある病気
などを知るために非常に重要なものです。
次に、身長・体重、腹囲測定です。
これらは、肥満度を表すBMI値や
メタボリックシンドロームか否かの判断に用います。
尿検査は、尿に糖やタンパク、
潜血が出ていないかどうかを調べます。
糖が出ていれば糖尿病を疑いますし、
タンパクや潜血が出ていれば、
膀胱や腎臓などに何らかの病気がある可能性があります。
血液検査では、
肝機能や血液中の脂質量(コレステロール等)、
血糖値、貧血の有無など様々なことがわかります。
このほか血圧検査や心機能を検査する心電図検査、
肺がんや結核を検査する胸部X線検査(レントゲン)
などがあります。
女性のがん検診はいつ頃受ける?
ワクチンの副作用や
アンジェリーナ・ジョリーさんの手術などで、
昨年から子宮頸がんや乳がんに注目が集まっています。
どちらも女性特有のがんと言えますが、
これらのがん検診は何歳くらいで受けるべきか
ご存知でしょうか?
まずは子宮頸がん検査ですが、
子宮頸がんの発症は30~40代が多いのですが、
20代での発症も珍しくありませんので、
20代のうちから検査を受けておくことをおすすめします。
次に、乳がん検診です。
乳がんは発症年齢を考えると30代後半から、
マンモグラフィーを使った検査は40歳以降で
受けると良いでしょう。
ただ、乳がんの家族歴がある場合は、発症リスクが高いため、
20代のうちから検診を受けておくと安心です。