血液や唾液で将来自分がかかりすい病気がわかる?新しい検査方法が続々登場しています。
人間ドックの新基準はどうなのか?
日本人間ドック学会などが作る専門家委員会は、
4月4日に健康診断の新たな基準値を発表しました。
BMIや血圧、悪玉コレステロールなど
新しい基準値の多くが、
現在のものよりも緩和されることになります。
また、男女や年齢によって基準値が変わるというのも、
新たな基準値の特徴です。
この新たな基準値は、
早ければ来年度から導入される予定ですが、
「基準を緩和しても健康であるという明確な根拠がない」、
「新たな基準を導入することで、
今まで高血圧の治療をしていた人が
自己判断で治療を中断するかもしれない」
などの批判も出てきています。
大切なのは健康診断の結果が基準値内かどうかではなく、
その健康診断の結果を基に、
将来の脳梗塞や心疾患を予防することですので、
今回の新基準値が発表されたことをきっかけに、
健康への興味を持つ人が増えるようになると良いですね。
採血で将来のがんのリスクがわかる!
健康に興味を持ち、生活習慣を改めても、
将来自分がどんな病気にかかるリスクがあるのか
気になりますよね。
むしろ、健康に興味を持ったからこそ
知りたいことだと思います。
将来的にかかりやすい病気を調べる方法は、
どんどん開発されていることをご存知ですか?
ここでは、その一部をご紹介します。
まずは、採血で将来のがんリスクがわかるというものです。
これは、「アミノインデックスがんスクリーニング(AICS)」
という方法で、血液内の遊離アミノ酸20種類の含有量を
測定・解析することで、胃がん、大腸がん、肺がん、
前立腺がん(男性のみ)、乳がん(女性のみ)、
子宮・卵巣がん(女性のみ)の
がん罹患率がわかるというものです。
現在は、全国の約780機関で採用されています。
採血で脳梗塞、心筋梗塞のリスクがわかる!
動脈硬化は脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす原因ですが、
ロックスインデックスという検査では
動脈硬化の進行具合と今後10年の脳梗塞や
心筋梗塞のリスクを調べることができます。
一般的な血液検査では、動脈硬化の原因となる
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の量は
知ることができましたが、
具体的に動脈硬化がどのくらい進行しているのかは
わかりません。
このロックスインデックスで動脈硬化と
それに伴う疾患のリスクを知れば、
具体的な予防策を取ることができ、
リスクを低下させることが可能です。
遺伝子解析で疾病リスクを検査
また採血ではなく、少量の唾液から遺伝子を解析し、
大腸がん、胃がん、肺がん、食道がん、腎臓がんなど
8種類のがんや糖尿病、心筋梗塞、骨粗しょう症など
生活習慣病のリスクを知ることができる検査も
続々登場しています。
健康診断の結果は「基準値内だったから安心」、
「基準値から外れていてショック!」というと
一喜一憂するためのものではありません。
その結果から、どのような病気になりやすいか、
どんなことに気をつければ良いかを予測するためのものです。
さらに、もっと細かく、将来的に
どんな病気にかかるリスクがあるのかを知ることができれば、
健康への関心は高まりますし、予防対策も取れますよね。
毎年の健康診断を受けるだけでなく、
自分が将来どんな病気にかかりやすいか
検査してみてはいかがですか?