アメリカや中国に上陸の可能性も?エボラ出血熱の最新情報を知りましょう。
西アフリカのエボラは、いまだ流行拡大中
西アフリカのエボラ出血熱の流行が、
徐々に拡大してきています。
2014年2月、ギニアで原因不明の病気が発生し、
3月にその病気がエボラ出血熱であると判明してから、
感染は拡大し続け、
現在はギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国で流行し、
死者が出ています。
今回の流行は感染者、死亡者共に過去最悪の規模で、
WHOの発表によると、7月23日までに1201人が感染し、
672人が死亡していて、致死率は56%となっています。
また、シエラレオネでは、
治療に当たっていた医師がエボラ出血熱に感染し、
7月29日に死亡しています。
さらに、同日リベリアでは、
これ以上の感染拡大を防ぐために、
国境封鎖の措置を取りました。
アメリカや香港にも上陸の可能性?
現在流行しているエボラ出血熱は、西アフリカだけでなく、
全世界に広がり、パンデミック(世界的流行)まで
拡大していくかもしれません。
7月20日には、アメリカ人の男性がリベリアから出国し、
アメリカへ帰国する途中のナイジェリアのラゴスで、
飛行機から降りたところで倒れ、
エボラ出血熱を発症していたことがわかりました。
この男性はナイジェリアの病院で
隔離され治療を受けていましたが、
7月25日に亡くなっています。
また、リベリアで治療に当たっている
アメリカ人の医療関係者2名も、
エボラ出血熱に感染しています。
さらに、香港では7月28日にケニアから帰国した女性が、
エボラ出血熱の初期症状と同じような症状を訴え、
隔離入院していて、現在治療と同時に
エボラ出血熱かどうかの検査を受けています。
今回の流行で319人の死者を出しているギニアには、
中国人労働者も多数いるとのことですので、
今後アメリカや中国、
さらにヨーロッパへエボラ出血熱が上陸するのは、
時間の問題と言えるかもしれません。
日本でエボラが上陸、流行する可能性は?
では、日本にエボラ出血熱が上陸し、
流行する可能性はあるのでしょうか?
日本にエボラ出血熱が上陸する可能性は、十分にあります。
エボラ出血熱の潜伏期間は2~21日(平均7日)と長く、
感染に気づかないまま日本に入国する人が出てきても
おかしくはありません。
実際に、死亡したアメリカ人の男性は
アメリカへ帰国途中でしたので、ナイジェリアで発症せずに、
アメリカ入国後に発症していたら、
エボラ出血熱はアメリカに上陸していたことになります。
また、中国に上陸したら、
さらに日本でエボラ出血熱が確認されるリスクは高まるでしょう。
では、流行に関してはどうでしょうか?
日本で流行する確率は、それほど高くないと考えられます。
なぜなら、エボラ出血熱の感染経路は、患者の体液や血液、
排泄物に触れることでの接触感染です。
つまり、患者を隔離し、治療に当たる医療職者が
グローブやマスクの着用など感染対策を行えば、
それ以上感染は広がらないんです。
アフリカでは、衛生状況が悪く、さらに感染者を匿ったり、
死者に触れる風習や西洋医学を否定し、
祈祷や呪術を重んじる風習が根強く残っているため、
感染拡大していると考えら得ています。
さらにエボラウイルスは、
アルコールや石鹸消毒が有効ですので、
衛生観念がしっかりしている日本人の間では、
それほど流行せずに収束する可能性が高いでしょう。
ただ怖いのは、エボラ出血熱が上陸した場合、
パニックになって情報が錯綜し、
不正確な情報が流れてしまい、それに惑わされて、
さらにパニックが助長、
間違った情報での差別や感染拡大が起こることです。
今のうちから、エボラ出血熱の最新情報を入手し、
正しい知識を知っておくようにしましょう。