電子タバコは健康に悪いって本当?電子タバコについて知りましょう。
電子タバコってどんなもの?
タバコによる健康への悪影響が社会問題となり、
社会全体で禁煙への取り組みが行われていますが、
そのような中で電子タバコに注目が集まり、
急速に普及し始めています。
電子タバコとは、カートリッジ内の液体を
電気の熱で水蒸気にして、その水蒸気を吸引するものです。
普通のタバコとは異なり火を使わないので、
有害物質である一酸化炭素やタールが発生しないため、
タバコと比べて健康への悪影響が少ないとされて、
タバコから電子タバコに変える人もいますし、
禁煙グッズとして電子タバコを使用する人もいます。
電子タバコは危険?
有害物質が少ないとされている電子タバコですが、
最近の調査で有害物質が多数含まれていることが
わかっています。
電子タバコは、
確かに一酸化炭素やタールは発生しないのですが、
発がん性物質のニトロソアミンや
人体に有害な不凍液成分のジエチルグリコールが
含まれている銘柄があることが明らかになっています。
また、「電子タバコはタバコよりも健康的!」
とされていながらも、実際はタバコの主成分である
ニコチンが含まれているものもあるんです。
日本では平成22年にニコチン入りの
電子タバコの販売は禁止されていて、厚生労働省も
「ニコチンを含有する電子タバコに関する
薬事監視の徹底について(依頼)」という通知を発表しています。
ただ、「ニコチンは含まない」と表示していながらも、
実際にはニコチンを含んでいる製品が販売されている
という事実もあるようですし、
海外からの個人輸入製品には
ニコチンが含まれているものもありますので、注意が必要です。
ニコチンや発がん性物質、
人体に有害な物質が含まれている電子タバコは、
決して健康に良いものではなく、
ドイツの健康教育センターの医師は、
「電子タバコはタバコと同じくらい有害なもの」
と指摘しています。
WHOも電子タバコ規制を提言
このように電子タバコの有害性が明らかになったことや
「電子タバコは健康に悪いものではない」
という一般的な誤解が広がっていることを受けて、
世界保健機関(WHO)は電子タバコを
「健康への深刻な脅威」として未成年者への販売禁止や
公共施設の屋内での使用禁止などの規制を勧告しました。
WHOは「電子タバコの蒸気は、
宣伝されているような単なる水蒸気ではない」として、
各国に未成年者への販売禁止や
すべての自動販売機の撤去を勧告し、
さらに電子タバコの蒸気が
健康を害さないことが証明されない限り、
屋内の公共施設での使用を禁じるように促しています。
また、電子タバコへの規制勧告はWHOだけではなく、
アメリカの心臓協会も電子タバコは従来のタバコと同様に
規制されるべきであるとの見解を示しました。
電子タバコは「健康を害さない」、「禁煙への手助けになる」
などの間違った認識が広がってしまい、
「電子タバコ=良いもの、健康的なもの」
として知られるようになりましたが、
実際には健康に悪い有害物質が含まれています。
電子タバコを利用する時は、
健康を害する可能性があることを
きちんと知ってから使うようにしましょう。