乳酸菌は痛風にも効果がある?痛風の改善方法について知りましょう。
痛風ってどんな病気?
痛風は「風が吹いただけで激痛が走る」
と言われるほど強い痛みが生じる関節炎で、
足の親指の付け根の関節に発生することが多い
という特徴があります。
痛風の原因は、高尿酸血症です。
通常、適正範囲内であれば尿酸は血液中に溶け込んでいます。
でも、尿酸が増えすぎると、血液中に溶け込めなくなり、
過剰な尿酸が体内で結晶化するようになります。
結晶化した尿酸は腎臓や関節に蓄積していきます。
腎臓に溜まった尿酸は、尿路結石を作ったり、
腎臓に負担をかけて腎臓病の原因になりますし、
関節に溜まった尿酸は一定以上溜まると
関節内に剥がれ落ちて炎症を起こし、痛風を引き起こすんです。
痛風は生活習慣と密接な関係があり、
プリン体を多く含む食べ物や飲み物を好んだり、
運動不足になると、尿酸値が上がり痛風になります。
痛風を改善するには?
痛風を改善するためには3つの方法があります。
食事療法と運動療法、薬物療法です。
食事療法では、
プリン体を多く含む食べ物やアルコール類を控え、
尿酸値を下げるような食品を積極的に食べる必要があります。
プリン体を多く含む食べ物にはアンコウの肝やレバー類、
えびやかに、肉類などがあり、
尿酸値を下げる食品は野菜です。
また、水分を多く取ることで、
体内の尿酸の濃度を下げて
尿酸の結晶化を予防することができますので、
痛風改善には有効です。
また、有酸素運動も痛風改善に効果的です。
尿酸値と肥満は密接に結びついていますので、
減量すると尿酸値が下がります。
ただ、無酸素運動をすると細胞内の
ATPの分解・消費が促進されて尿酸が生成されますので、
必ず有酸素運動を行ってください。
最後は薬物療法です。
尿酸値が8以上になると、薬物療法が適用となりますが、
薬物療法は医師の処方が必要ですし、
治療開始直後は痛風発作が起こりやすいですので、
医師の指示に従って治療をしましょう。
痛風には乳酸菌が良い?
痛風の改善というと、
食事療法、運動療法、薬剤療法の3つが主流ですが、
近い将来新たな療法が加わるかも知れません。
新しい療法とは、乳酸菌療法です。
東京女子医大膠原病リウマチ痛風センター所長の
山中教授が行った臨床実験では、
痛風や高尿酸値血症の治療を行っている患者を2グループに分け、
一方にはヨーグルトから乳酸菌を摂取してもらい、
もう一方のグループは乳酸菌なしで
8週間尿酸値の変化を観察しました。
実験中は両グループで薬物療法を中止していました。
そのため、尿酸値そのものは上昇しましたが、
乳酸菌を取っていたグループは尿酸値の上昇が
あまり高くなかったという結果が出たんです。
つまり、乳酸菌は尿酸値の上昇を抑える作用があるということです。
食事療法で挫折してしまう人が多い中、
この乳酸菌療法と食事療法を併用すれば、
食事療法の制限が緩和できる可能性があります。
便秘解消や免疫力アップなど様々な作用がある乳酸菌は、
痛風改善効果まであるんですね。
高尿酸血症の人は、
積極的に乳酸菌を摂取してみてはいかがでしょうか。