運動でわき腹が痛くなるのはなぜ?わき腹痛が起こるメカニズムを知りましょう。
運動してわき腹が痛くなる原因
ジョギングをしたり、
サッカーやバスケットボールなど走ることが多い運動をしていると、
運動の途中にわき腹が痛くなることがありますよね。
わき腹が痛くなると、
運動のパフォーマンスは急激に低下しますし、
運動自体を中止したくなりますよね。
なぜ、運動するとわき腹が痛くなることがあるんでしょうか?
運動中にわき腹が痛くなる理由には2つあります。
1つ目の理由は、消化不良で脾臓が収縮するためです。
運動をしていると、
筋肉にたくさんの酸素を送り込まなくてはいけませんので、
筋肉に血液が集まります。
でも、運動を食後に行うと、筋肉を動かすだけでなく、
食べたものを消化しなければいけません。
消化するためには、胃腸に血液を集める必要があります。
筋肉にも血液を送り込まなくてはいけない。
でも、胃腸にも血液を送り込む必要がある。
そのため、血液が足りなくなってしまうんです。
そうすると、血液を貯蔵している脾臓が血液を放出して、
足りない分を補おうとします。
この血液を放出した時に、脾臓が収縮するので、
痛みが生じるんです。
脾臓は左わき腹にありますので、
運動中に左わき腹が痛くなったら、
脾臓が頑張ってくれているからだと思うようにしましょう。
負担が大きすぎる場合も腹痛が
運動中にわき腹が痛くなるのは、
左側だけではありませんよね。
右のわき腹が痛くなる時もあります。
右わき腹が痛くなるのはなぜなのでしょう?
右わき腹が痛くなるのは、
横隔膜が痙攣しているためと考えられています。
運動中は酸素をたくさん取り込むために、
呼吸が速くなります。
呼吸に連動して動いているのが横隔膜です。
運動中、横隔膜は普段以上に頻回に大きく動いているんです。
さらに、右腹部には肝臓があります。
肝臓は運動中の体の揺れに伴って、大きく揺れます。
大きな臓器である肝臓が揺れると、
そのすぐ上に位置する横隔膜も連動して引っ張られるんです。
普段以上に頻回に大きく動き、
さらに肝臓に引っ張られることで、
右側の横隔膜が痙攣して、右わき腹に痛みが生じるんですね。
運動中の腹痛の予防法
運動中のわき腹の痛みを予防するには
どうしたら良いのでしょうか?
まずは、食後すぐに運動をするのは止めましょう。
しっかり消化してから運動をすることで、
脾臓の収縮を避けることができます。
また、胃に食べ物がたっぷり入った状態で運動すると、
横隔膜を圧迫して、
横隔膜にさらに負担をかけることになりますので
気をつけてください。
そして、準備運動をしっかり行いましょう。
急激に運動をすることで、横隔膜の負担は増えます。
準備運動をして、少しずつ横隔膜を慣らしていくことで、
横隔膜の痙攣を予防することができます。
また運動前の体調を整えておくこと、
運動中も水分や塩分の補給を忘れないようにすると、
わき腹痛が起こるリスクを下げることができるでしょう。
食後の運動は避けること、
準備運動をしっかり行い、体調面を気にかけることで、
運動中の嫌なわき腹痛を予防していきましょう!