オリンピックが行われる「ブラジル」で注意すべき3つの感染症。
ブラジルではジカ熱に注意
2016年はブラジルのリオデジャネイロで
4年に1度のオリンピックが開催されます。
オリンピックを観戦に行ったり、
ブラジル旅行を計画している人もいますよね。
日本の真裏にあるブラジルに行くなら、
感染症に注意しなければいけません。
ブラジルには日本にはない感染症、
日本では珍しい感染症がたくさんあるのです。
ブラジルにある感染症の中でも
注意すべきものを3つご紹介します。
1つ目の感染症はジカ熱です。
ジカ熱は今年になってニュースでも
頻繁に取り上げられるようになりましたので、
知っている人も多いと思います。ジカ熱は、
ネッタイシマカが媒介する感染症で、
60~80%は感染しても症状が出ない無症候性です。
発症した場合は軽度の発熱や結膜充血、
関節痛、頭痛などですが、4日~1週間で治癒します。
ただ、ジカ熱の怖いところは、妊娠中の女性が感染すると、
胎児が小頭症になる可能性があるという点です。
そのため、妊娠中の女性や妊娠の可能性がある女性は、
流行地域への渡航は避けたほうが良いと
厚生労働省は注意喚起をしています。
また、ジカ熱は性交渉でも感染が広がりますので、
妊娠を希望しているカップルは、
パートナーの渡航も避けたほうが良いでしょう。
ブラジルではデング熱も流行中
ブラジルで注意すべき感染症の2つ目は、デング熱です。
デング熱は2014年に日本でも感染が広がったことで
話題になりましたよね。
ブラジルではデング熱が流行しやすく、
2015年はブラジルのサンパウロ州で爆発的な流行があり、
2015年1月の感染者数は2014年1月の感染者数の
8倍以上に増加したことがありました。
デング熱の流行は落ち着いているものの、
感染するリスクは十分にあります。
デング熱に感染すると、38度以上の高熱、頭痛、関節痛、
筋肉痛、倦怠感などの症状が出ますが、
一般的には重症化せずに治癒します。
ただ、デング出血熱に移行すると、
死亡することもありますので、注意が必要です。
デング熱はネッタイシマカだけでなく、
日本に生息するヒトスジシマカも媒介しますので、
ブラジルでデング熱に感染した状態で日本に帰国すると、
2014年のように日本でもデング熱の感染が
広がる可能性があるのです。
ブラジルは黄熱病にも要注意!
ブラジルで注意すべき感染症の3つ目は、黄熱病です。
黄熱病は蚊が媒介している感染症で、
発熱や悪寒、頭痛、吐き気などの症状が出て、
重篤化すると死に至ります。
WHOではブラジルなどの流行地域に渡航する場合は、
黄熱病の予防接種を受けることを推奨しています。
また、ブラジルに入国する場合は黄熱病の予防接種国際証明書
(イエローカード)の提示は必要ありませんが、
ブラジルからの入国者には
イエローカードの提示を求める国があります。
このブラジルからの入国者というのは、ブラジル人だけでなく、
ブラジルに滞在していた日本人も含まれますので、
注意が必要です。
黄熱ワクチンは全国24か所の接種機関でしか予防接種できませんし
予約制となっていますので、
ブラジルに渡航する時は早目に
黄熱ワクチンの接種の予約をしておいた方が安心です。
これらの感染症は
ブラジルで注意すべきものとしてご紹介しましたが、
ブラジルだけでなく、
熱帯や亜熱帯の国に渡航する場合は感染する危険がありますので、
夏休みに海外旅行を計画している人は、
渡航する国で流行している病気を調べて、
しっかりと予防対策をしておきましょう。