膵炎患者が急増中!サラリーマンは、特に要注意。アルコールの過剰摂取は控えましょう。
膵炎患者が急増中!
ここ数年、膵炎患者が増加しています。
芸能人でも膵炎になって、治療のために
一時休業した人が何人かいますよね。
膵炎という病気は、
あまり聞きなれない病気かもしれません。
膵臓は、血糖値を下げるインスリンを分泌する臓器です。
また、蛋白分解酵素など食べ物の消化・分解に
必要な酵素を産生し、分泌しています。
膵炎とは、この消化に必要な酵素(膵液)が
何らかの原因で活性化し、
膵臓そのものを消化してしまう病気です。
膵炎の原因は?
膵炎の原因は、胆石や自己免疫性、
原因不明の特発性などがありますが、
最も多い原因は、アルコールの飲みすぎです。
アルコールが原因の膵炎は、全体の約4割を占めています。
また、高脂血症(脂質異常症)でも
膵炎を発症することがあります。
膵炎患者の男女比は、
2:1と男性の発症頻度は女性の2倍ですが、
これは男性のほうがアルコールを飲む機会が
多いためと考えられます。
膵炎の症状と治療法
膵炎になると、上腹部に痛みが出ます。
この痛みの度合いは、軽い鈍痛から耐え難い激痛まで、
人や膵炎の進行具合によって変わってきます。
また、痛みは突然現れる場合もありますし、
飲酒や食事後に現れることもあります。
上腹部痛以外では、吐き気や嘔吐、発熱、食欲不振、
腹部膨満感などが膵炎の症状の特徴ですので、
このような症状が出たら、
すぐに病院を受診するようにしましょう。
膵炎の治療の基本は、絶飲食と点滴による治療です。
飲食をしないことで、活性化した膵液の分泌を抑え、
膵臓を休ませることが目的です。
軽症から中等症の場合、
この治療法で順調に回復しますが、
重症になってしまうと、ICUでの全身管理が必要であり
透析をなどの治療が必要になります。
膵炎の予防法は?
膵炎は、原因不明の場合もありますので、
完全に予防することはできませんが、
アルコールの飲み過ぎや高脂血症による膵炎は
予防することができます。
アルコールの摂取は、適量を守ることが最も重要です。
これからの暑い季節は、
冷たいビールが美味しく感じますので、
毎日仕事が終わった後に、ビールを飲んで
喉を潤したいサラリーマンも多いと思います。
でも、毎日大量にアルコールを飲むのは危険です。
適量を守り、週の半分は休肝日にするようにしましょう。
また、脂っこい食べ物を控え、
ヘルシーで栄養のバランスの取れた食事を
取るようにしましょう。
膵炎が治ったあとも、節制を!
一度膵炎になったことのある人は、
膵炎が治ったあとも、節制が必要です。
膵炎が治ったからといって、アルコールを多量に飲み、
暴飲暴食を続けていると、膵炎が再発し、
慢性膵炎に移行してしまいます。
慢性膵炎は、厚生労働省が難病に指定している病気で、
膵炎の発症を繰り返すため、
一生付き合わなくてはいけません。
この慢性膵炎の患者数も、
近年急増していて、急増の原因の多くは、
アルコールの過剰摂取であることがわかっています。
サラリーマンの場合、仕事の付き合いで
アルコールを飲む必要がある機会も多いと思いますが、
飲酒の翌日は必ず休肝日にしたり、
日頃の食生活に気を使うなど、
日常生活内で膵炎を予防するようにしましょう。