休み明けになかなか眠ることができない!それは睡眠相後退症候群かもしれません。
睡眠相後退症候群とは?
お正月休みが終わり、学校や仕事が始まって、
日常の生活リズムに戻さなくてはいけないのに、
なかなか夜に寝付けなくて、
朝に目覚まし時計をセットしても起きれなくて
遅刻してしまったという人はいませんか?
それは、睡眠相後退症候群かもしれません。
睡眠相後退症候群とは、
体内時計のリズムが狂うことによって起こる
睡眠障害の一種で、
一般的な眠りにつく時刻(午後10時~午前1時)
になっても眠ることができず、
それより遅い時間になってようやく眠ることができ、
朝起きるのが困難になるという症状が現れます。
この睡眠相後退症候群の特徴は、
眠りにつく時間は遅いのですが、
毎日同じ時間帯に眠ることができ、
「睡眠が浅い」「途中で目が覚める」などの睡眠障害はなく
安定した睡眠を取ることができるという点です。
睡眠相後退症候群の原因
睡眠相後退症候群は、
体内時計のリズムが狂うことで起こります。
つまり、それまでの生活リズムと
異なった生活を送った場合に、
体内時計が狂って睡眠相後退症候群になるのです。
具体的なきっかけとしては、
受験や試験のために連日遅くまで勉強をしていたり、
夏休みなどの長期休暇で
昼夜逆転の生活を送ることなどが挙げられます。
このような原因から、睡眠相後退症候群を発症する人は、
10代から20代の若者が多いのですが、
お正月休みに不規則な生活を送っていた場合、
誰でも睡眠相後退症候群になる可能性があります。
日本人の場合、高校生の罹患率は0.4%、
成人では0.13%というデータがあります。
一般的に、長期休暇の後は
誰でも朝起きるのが辛くなりますよね。
でも、数日経つと元の生活リズムに戻り、
いつもの時間に就寝・起床できるようになるのですが、
睡眠相後退症候群は、自分の努力では
なかなか生活リズムを戻すことができないのです。
睡眠相後退症候群の治療法
休み明けに何日経っても明け方になるまで寝付けない、
目覚まし時計を何個使っても朝起きられないという人は、
睡眠相後退症候群かもしれません。
睡眠相後退症候群は、医療機関での治療が必要です。
治療法には、高照度光療法があります。
高照度光療法とは、起床後1~2時間、
太陽光や人工の高照度光を浴びることで、
体内時計のリズムを早めて、生活リズムを整えるものです。
このほかに、1日3~4時間ずつ入眠時刻を送られて、
1週間かけて適切な時間帯に入眠できるようにする時間療法や
睡眠ホルモンであるメラトニンの摂取、
睡眠薬の使用などがあります。
お正月休み明けに、なかなか寝付けない、
生活リズムが戻らないという人は、
早めに医療機関を受診するようにしましょう。