月曜日の子供たちは睡眠不足?成長に関係するホルモンについて
生気のない子供たち…親の生活態度に原因が
保育園や幼稚園に通う月齢の子供たちに、疲れた様子が
頻繁にみられるようになってきました。
なんとなく生気がなく集中できなかったり、イライラしていたり、
散歩の時にすぐ座り込んでしまったり…。
昼食時に居眠りをしてしまう子も少なくないそうです。
しかし、お昼寝が終わって午後になると、がぜん元気を取り戻し
活発に動き始めます。
このような子供たちは、生活が夜型になっていて、
生活リズムが狂っているケースが多く、大半は親の
生活態度にひきずられています。
テレビも一晩中放映している、深夜営業の飲食店もコンビニも
ある生活の中で、忙しい親たちは、子供にとって必要な
生活リズムにまで心を砕けなくなっているのでしょうか。
月曜日に疲れている子供たち
子供たちの疲れてボーっとした様子は、お休み明けの
月曜日にも多く見られます。
週末に家族でレジャーに出かけ、必要な休息がとれていないのです。
また、休みで夜更かしをしている親に子供が付き合っているような、
特に理由もないのにダラダラと起きていて遅くまで寝るという
週末を過ごし、月曜日にひきずっている例もあります。
大人ですら心身に悪影響を及ぼす睡眠不足は、小さな子供には
深刻な問題を引き起こします。
昼寝では取り戻せない夜更かしの代償
1歳から5歳ごろまでに一生のうちで一番多く分泌される
「メラトニン」というホルモンは、睡眠を促し生体のリズムを調整し、
抗酸化作用を持ち、成長にも関連すると言われます。
朝から昼間にかけてしっかりと太陽の光を浴びることで
脳内において生成され、暗くなってくると分泌が始まるのですが、
夜でもずっと明るい環境にいると分泌が抑制されてしまいます。
遅くまでテレビを見たり、いつまでも明るい部屋で夜更かしをさせず、
きちんと部屋を暗くする必要があります。
このようなメカニズムで分泌されるホルモンなので、睡眠不足を
昼寝で補ったからといって役にはたたないのです。
慢性の時差ぼけ状態に
人間は睡眠・覚醒や体温の変化、そしてメラトニンのような
ホルモンの分泌を、一定の周期で行うのが理想的です。
しかし、夜は親と一緒に起きている、休日のたびに終日
外出しているか、逆に寝たいだけ寝ている、といった生活を
子供に続けさせていると、これらのリズムがバラバラに
なってしまいます。
その結果、ますます寝付けなかったり夜中に目が覚めたりする、
排便時間が定まらない、食欲が低下する、などといった
不具合が生じてくるのです。
大人が考える以上に、子供にとって規則正しいリズムの生活は
必要不可欠なものです。
確かに、子供たちを取り巻く環境は、ここ10年を切り取って
みても大きく変化してきました。
郷に入れば郷に従え、ではないですが、その時代にはその時代の
流れに対応しなければ生き辛いものです。
しかし同時に、流されない強さを、
親がしっかりと示さなければならない時もあるのです。