心筋梗塞から身を守る!心筋梗塞の前段階や前兆を知っておきましょう。
心筋梗塞とは?
心筋梗塞が怖い病気ということは、皆さんご存知だと思います。
心筋梗塞に代表される心疾患は、日本人の死因の第2位です。
心筋梗塞の死亡率は20%にも上ると言われています。
また、一命は取り留めても、
重篤な後遺症が残ることも珍しくはありません。
そんな怖い病気である心筋梗塞は、
どんな病気か知っていますか?
心臓は、1日に約10万回も収縮と拡張を繰り返して、
全身に血液を送り出しています。
このポンプ機能は、
心臓の筋肉がしっかり動いていることで成り立っています。
この心臓の筋肉(心筋)に
酸素や栄養分を送り届けるための血管が、冠動脈です。
そして、動脈硬化などの原因で
この冠動脈が詰まってしまう病気が心筋梗塞です。
冠動脈が詰まれば、心筋の細胞に酸素が行き渡らなくなります。
そうすると、心筋の細胞は低酸素状態になり、
それが長く続けば壊死します。
細胞が壊死すれば、心筋は動かなくなります。
つまり、心停止になるというわけです。
心筋梗塞の前段階が狭心症
心筋梗塞は、突然の胸の激しい痛みや
締め付けられるような感覚が出て発症します。
突然発症するなら、防ぎようがないと思うかもしれませんが、
心筋梗塞には前段階とも言える病気があります。
それが、狭心症です。
心筋梗塞を発症する人の9割以上は、
狭心症の既往歴があると言われています。
狭心症は、冠動脈の血流が一時的に悪くなることで、
胸の痛みや圧迫感が出る病気です。
心筋梗塞との違いは、
狭心症の血流が悪くなるのは「一時的」という点です。
一時的に血流が悪くなる、もしくは途絶えたとしても、
完全に遮断されたわけではないので、
また血流が復活するんです。
そのため、胸の痛みなどの症状も安静にしていると、
数分から15分程度で治まります。
でも、この狭心症の発作を「安静にしてれば治るから」
と放っておくと、心筋梗塞に移行します。
狭心症の時点で、しっかり治療し管理すれば、
心筋梗塞のリスクはグッと下がるんです。
心筋梗塞の前兆は?
心筋梗塞は、突然発症するものですが、
前兆のようなものが起こることも比較的多いと言われています。
もし、狭心症の人が心筋梗塞の前兆を知っていて、
疑わしい前兆が現れたら、
その時点で病院に行くことができますよね。
心筋梗塞の治療は、
早ければ早いほど後遺症が残らなくなりますので、
心筋梗塞の前兆を知っておくことはとても大切です。
心筋梗塞の前兆で多いのは、左の肩の痛みや奥歯の痛みです。
これは、放散痛によるものです。
左肩の痛みは、「肩こり」と勘違いすることがあります。
左肩だけ凝る、虫歯はないのに奥歯が痛むという場合は、
心筋梗塞の前兆症状かもしれません。
また、横になると咳が出ることもあります。
心臓がしっかり動いていないことで肺に血液が溜まってしまい
息苦しさから咳き込んでしまうんです。
普通は、肩こりや奥歯の痛み、
咳の症状から心筋梗塞は連想できないですよね。
ただ、そういう前兆症状があると知っておくと、
万が一の時の対応が早くなります。
特に狭心症と診断されている人は、注意しておきたいですね。