5年生存率が低いすい臓がん。すい臓がんの予防法を知りましょう。
すい臓がんは無症状
すい臓がんにかかる人が、年々増えてきています。
2014年ではすい臓がんの罹患数は37700人、
死亡者数は31900人と予測されています。
すい臓がんの怖いところは、
初期段階では無症状ということに加えて、進行が早いことです。
初期段階で運良くすい臓がんが発見された人でも、
その2割程度の人は全く症状がなく
無自覚だったというデータもあります。
症状が現れないため、すい臓がんはドンドン進行していきます。
しかも、その進行は早いのです。
そして、ようやく症状が現れるようになったとしても、
食欲不振や腹痛、背部痛などすい臓がん以外でも現れる症状が多く
さらに発見が遅くなります。
すい臓がんはがんの中でも罹患者数と死亡者数の開きがなく、
がんが不治の病ではなくなった現代でも
死亡率が高いがんの1つです。
すい臓がんの5年生存率は、
10%前後ととても低い値になっています。
すい臓がんになりやすい人は?
すい臓がんは発見が遅れやすいがんですが、
すい臓がんになりやすいかどうかを知っておくと、
がん検診を積極的に受けようと思いますし、
怪しい症状が出たら、すぐに検査を受けようと思いつきますよね。
すい臓がんになりやすいのは、糖尿病患者、肥満の人、
慢性膵炎の人、喫煙歴がある人などです。
いずれも、すい臓に負担をかけていますので、
がんが発生しやすいのです。
このほかにも遺伝的要素や食生活、
生活習慣などの要因が考えられていますが、
まだ統計的にすい臓がんと因果関係があるとはわかっていません。
糖尿病患者、肥満の人、慢性膵炎の人、喫煙歴があるという人は、
普通の人よりもすい臓がんのリスクが高いことを
自覚しておきましょう。
すい臓がんを予防するためには?
すい臓がんを予防するためには、
すい臓がんのリスクを上げる糖尿病、肥満、
慢性膵炎、喫煙を取り除けば良いのです。
慢性膵炎は、原因がわからない特発性のものもありますが、
アルコールの多飲によるものが68%も占めていますので、
アルコールは控えめにすることが慢性膵炎を予防し、
すい臓がんを予防することにつながります。
糖尿病や肥満については、生活習慣病ですので、
栄養のバランスとカロリーに気をつけた食事をして、
規則正しく、適度な運動をするような
健康的な生活をすれば予防できます。
喫煙は、禁煙をすればOKですよね。
どうしても禁煙できないという人は、
禁煙外来を受診してはいかがですか?
禁煙をすれば、すい臓がん以外の肺がんや咽頭がん、
食道がんなども予防することができます。
症状が出にくく、進行が早い、
そして5年生存率が低いすい臓がんは、
日常生活の中で予防していきましょう。