糖尿病には2種類ある!1型糖尿病について知りましょう。
糖尿病には2種類ある
糖尿病は生活習慣病の代表であり、
不摂生な生活を続けた結果発症する
というイメージがありますよね。
確かに、糖尿病は生活習慣と関係が深い病気です。
でも、糖尿病には2種類あって、
生活習慣にはまったく関係が無いタイプのものもあることを
知っていますか?
糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があります。
生活習慣病の糖尿病は2型糖尿病になります。
2型糖尿病は中高年に多く、
発症には生活習慣が深く関わっています。
それに対し、1型糖尿病は子供や若者が発症することが多く、
生活習慣とはまったく関係なく、
何らかの原因でインスリンを分泌するすい臓のβ細胞が
破壊されたことで発症するという違いがあります。
1型糖尿病の治療法
1型糖尿病は、すい臓のβ細胞が破壊されることで、
インスリンの分泌がなくなってしまい糖尿病を発症します。
血糖値を上げるホルモンには、グルカゴン、カテコールアミン、
甲状腺ホルモン、成長ホルモン、
副腎皮質ホルモンなど数種類がありますが、
血糖値を下げるホルモンはインスリン1種類しかありません。
そして、1型糖尿病はそのインスリンを分泌する
すい臓のβ細胞が破壊されますので、
インスリンの分泌がなくなり、
血糖値を下げることができなくなるんです。
そのため、1型糖尿病は
注射でインスリンを補うしか治療法がありません。
2型糖尿病はインスリンの効きが悪くなったり、
分泌量が減ることで起こりますので、食事療法や運動療法、
経口血糖降下薬でも治療効果はあるのですが、
1型糖尿病はインスリンがまったく分泌されませんので、
これらの治療法は効果がないのです。
1型糖尿病の原因はストレス?
1型糖尿病を発症する原因は、まだ解明されていません。
ウイルス感染などによる自己免疫疾患で
すい臓のβ細胞が破壊されると考えられていますが、
不明なことも多いんです。
そんな中、スウェーデンの
リンシェーピング大学の研究結果に注目が集まっています。
その研究結果とは、14歳までに家族との死別や両親の離婚、
新しい家族との同居などを経験した場合、
経験しなかった子供に比べて1型糖尿病になるリスクが
3倍になるというものです。
つまり、子供の頃に精神的なストレスを感じると、
1型糖尿病のリスクが上がるということです。
研究者はストレスによって
すい臓の細胞が疲れ果ててしまうことが、
1型糖尿病の発症要因になっているのではと述べています。
また親兄弟に1型糖尿病患者がいると、
発症リスクは12倍にも上がることもわかり、
遺伝的要素が非常に大きいことが明らかになっています。
このように少しずつでも1型糖尿病の原因が解明されていけば、
インスリンの注射以外の治療法の開発に
つながっていくかもしれませんね。