最近尿量が増えたのは病気が原因かも?尿量が増加する病気は3つ!
尿が多くなるのは腎臓病
食事量や水分摂取量はいつもと大きく変わっていないのに、
最近尿の量が増えたという人はいませんか?
水分を多くとって入れば、
それだけ尿量が増えるのは当然のことです。
でも、いつもと水分摂取量は変わっていないのに、
尿量が増えてトイレが近くなる場合は、
病気が原因の可能性があります。
医学的に「多尿」とされるのは、
1日の尿量が3リットル以上になった場合です。
多尿の症状が出る病気をご紹介します。
1つ目は、腎臓病です。
腎臓では尿の水分を再吸収して、
尿を濃縮してから、体外へ排出しています。
でも、腎機能が低下していると、
尿がしっかりと濃縮されないまま排出されることになりますので、
尿量が増えてしまうんです。
腎機能が低下し始めた当初は尿量が増加するのですが、
さらに腎機能が低下すると尿量が減り始め、
腎不全に至りますので、早めに医療機関を受診して、
適切な治療を受けることが大切です。
糖尿病でも尿量が増える
尿量が増えるのは、
腎機能が低下した場合だけではありません。
国民病とも言える糖尿病でも尿量が増加します。
血糖値が上がると、血液内の糖の量が増えますので、
浸透圧が高くなります。
そうすると、血管内にたくさんの水分が引き込まれますので、
尿を作る臓器である腎臓への血液量が多くなり、
尿量が増えるのです。
また、腎臓に多量の糖が入るようになると、腎機能が低下して、
尿の濃縮ができなくなってきますので、それが原因で、
さらに尿量が増えることになります。
糖尿病になると、2つの原因で尿量が増えてしまうんです。
尿崩症の可能性も
尿量が増えるのは、抗利尿ホルモンの分泌が
低下していることが原因の可能性もあります。
抗利尿ホルモンは腎臓で尿の水分再吸収を促して、
尿を濃縮させることで、尿量を調節しているホルモンです。
抗利尿ホルモンは下垂体後葉から分泌されるホルモンですが、
下垂体後葉やその下垂体後葉に
抗利尿ホルモン分泌の指令を出す視床下部に
腫瘍や炎症などの障害が起こると、
抗利尿ホルモンの分泌量が低下し、尿が濃縮できなくなって、
尿量が増えてしまいます。
尿崩症の原因は、視床下部や下垂体後葉の腫瘍や炎症、
外傷のほかに、原因不明の突発性による分泌低下や
遺伝性による分泌低下があります。
腎機能低下、糖尿病、尿崩症では、異常に尿が増えてしまい、
体内の水分がどんどん失われていき、喉の渇きを覚えて、
水分摂取量が増えますが、
飲んでもその分尿量が増えるだけですので、
水分摂取量を増やしても、何の解決にもなりません。
最近尿量が増えたと思っている人は、
腎機能低下や糖尿病、尿崩症などの可能性がありますので、
早めに医療機関を受診して、検査したほうが良いでしょう。