味覚障害には思わぬ病気が潜んでいることも?味覚障害は早めの対処が必要です。
味覚障害の原因は?
周囲の人が「美味しい」と食べているのに、
自分はあまり味を感じない。
料理にはたくさん塩や醤油をかけないと
満足しないという人は、
ただ単に「濃い目の味が好き」なのではなく、
味覚障害かもしれません。
味覚障害とは味覚が消失したり、
味覚の感度が低下した状態のことです。
味覚は舌にある味蕾という細胞で感じます。
この味蕾の新陳代謝がうまくいかないと、
味覚の感度は低下してしまいます。
味蕾の新陳代謝に重要な役割を果たしているのが亜鉛です。
そのため、亜鉛が不足していると
味覚障害になってしまいます。
亜鉛が不足する原因には、栄養バランスの偏りがありますが、
それ以外にもアルコールの過剰摂取があります。
アルコールは肝臓で分解されますが、
肝臓でアルコールが分解される時に
亜鉛が大量に消費されるんです。
そのため、毎日のようにアルコールを多飲している人は、
亜鉛が不足しやすいので注意が必要です。
そのほか、加齢に伴って味覚が鈍くなることがありますし、
嗅覚に異常があると味覚障害が起こりやすくなります。
味覚障害には病気が潜んでいることも
味覚障害には病気が潜んでいることもあります。
病気が原因で、味覚障害になることもあるんです。
味覚障害が症状として現れる病気には、
貧血や糖尿病があります。
女性に多い鉄欠乏性貧血になると、
舌にある舌乳頭が萎縮してしまい、
舌表面が赤くツルツルと平滑になり、
ピリピリとした感覚と共に、味覚障害が起こります。
また、糖尿病でも味覚障害が起こります。
糖尿病の3大合併症の1つに糖尿病性神経障害があります。
この糖尿病性神経障害を併発すると、
味覚を伝える神経が傷害されることがありますので、
味覚障害が生じることがあります。
また、糖尿病になると腎機能が低下しますが、
腎機能が低下すると亜鉛の尿中への排泄量が増えますので、
亜鉛不足になりやすくなります。
味覚障害は早めに対処しましょう
味覚障害が起こった場合、
貧血や糖尿病などの病気が潜んでいることがありますので、
できるだけ早く対処するようにしましょう。
もし、病気が原因ではなく、亜鉛不足によるものであっても、
そのままにしておくと、生活習慣病を発症しかねないんです。
味覚障害で味覚が低下していたら、
砂糖や塩を多量に摂取することになります。
砂糖を多量に摂取すれば、糖尿病や肥満につながりますし、
塩分を多量に摂取すれば高血圧になりますよね。
ですから、最近味を感じなかったり、
周囲の人から味覚障害を指摘された時は、
亜鉛を積極的に取ると共に、病気が原因ではないか
医療機関でしっかり検査を受けるようにしてください。