高血圧の人が頭痛を感じたら危険!高血圧と頭痛の関係を知りましょう。
高血圧で頭痛は起こる?
高血圧は「サイレントキラー」呼ばれる疾患です。
「サイレントキラー(静かなる殺人者)」と呼ばれる理由は、
高血圧は基本的に自覚症状がなく、
本人が知らないうちに進行し、
致命傷となることがあるからです。
怪我をすればその部分が痛みます。
風邪を引けば、頭痛や咳、鼻水などの症状が現れます。
症状が出ることで、怪我や病気に気づき、
治療をするきっかけになりますが、
高血圧の場合は症状が出ないので、
高血圧であることに気づきにくいんです。
でも、高血圧が原因で頭痛が起こることがありますが、
誰にでも起こるというわけではありません。
また、高血圧が原因の頭痛は、軽度の高血圧ではなく、
病状が進行して重度の高血圧になった場合に起こりますので、
頭痛が起こったら「たかが頭痛」と思わずに、
しっかり対応しなければいけないのです。
頭蓋内圧が高くなると?
高血圧で頭痛が起こる原因の1つに
頭蓋内圧が高くなることがあります。
脳の血流は、二酸化炭素を解した化学的な調節機能と、
脳の血管周辺にある自律神経系の調節機能の
2種類の調節機能でバランスが保たれています。
でも、血圧が異常に高くなると、
この2つの調節機能に異常が生じて、
脳の血流のバランスが乱れ、代謝異常が起こります。
そうすると、脳の内部の水分が溜まりやすくなり、
脳の圧力が高まります。
脳は頭蓋骨で厳重に保護されているため、
圧力が高まってもその圧が逃げる場所がなく、
脳が圧迫されて頭痛が生じるのです。
この状態が長く続くと、頭痛だけでなく、
意識障害や痙攣を起こす可能性がありますし、
さらに頭蓋内圧が高まると死に至りますので、
とても危険なのです。
高血圧の頭痛は重大な病気のサインかも
高血圧による頭痛は、
頭蓋内圧が高まったことだけが原因ではなく、
重大な病気のサインである可能性もあります。
頭痛を起こす重大な病気とは、脳出血です。
高血圧が原因で、脳の血管壁が破れて、
脳内に出血が起こることがあります。
脳内に血液が流れ出ると、血腫を作りますので、
脳を圧迫し、頭痛が起こるのです。
また、高血圧が続けば動脈硬化が進行しますので、
脳梗塞を起こすリスクもあります。
脳梗塞でも頭痛が生じますので注意が必要です。
脳出血も脳梗塞も発症すると、必ず意識を失ったり、
すぐに集中治療が必要になるというわけではありません。
少量の出血や細い血管の小さな梗塞であれば、
「頭が痛いなぁ」という程度で済むこともあります。
ただ、「頭が痛いだけだから」といって、
脳出血や脳梗塞を放置してしまうと、
また再び脳出血や脳梗塞を起こすリスクは高くなります。
しかも、次は大出血だったり、
太い血管での梗塞で命を落とすかもしれないのです。
ですから、高血圧の人が頭痛を感じたら、
それを放置せずに自分で血圧を測り、
異常に高くなっていないかをチェックしたり、
医師に相談するようにしましょう。