アルコールの悪影響は肝臓だけじゃない!アルコールが引き起こす病気は何?
アルコールが肝臓に悪い理由
アルコールは肝臓に悪いことは皆さんご存知ですよね。
アルコールを飲みすぎると、アルコール性脂肪肝になり、
そこから肝炎へ移行し、肝硬変、肝臓がんへと
進行する危険があるんです。
アルコールは肝臓に悪いことはわかっていても、
なぜ肝臓に悪いかは知っていますか?
アルコールが肝臓に悪い理由を確認しておきましょう。
アルコールが肝臓に悪い理由は、
アルコールを分解するのは肝臓だからです。
アルコールを飲むと、胃や腸からアルコールが吸収されて、
血液に乗って肝臓へと行き着きます。
肝臓に到着したアルコールは、
アセトアルデヒドという物質に分解され、
そこから酢酸と水にさらに分解されて、
体外へと排出されるのです。
この過程を一挙に引き受けているのが肝臓なんです。
しかも、肝臓の役割はアルコールの分解だけではありません。
そのほかにもアミノ酸から必要なタンパク質を作ったり、
エネルギーを蓄えたり、老廃物や有害物質の解毒を行っていて、
肝臓の役割は細かく分類すると500もあるとされています。
これだけの役割があるのに、
さらにアルコールを分解することに労力を裂いていたら、
肝臓が疲れてしまうのも納得ですよね。
アルコールはがんを引き起こす原因に
アルコールが肝臓に悪い原因がわかったと思いますが、
アルコールが悪影響を及ぼすのは肝臓だけではありません。
各臓器にも悪影響を及ぼし、がんの原因になるんです。
アルコールが発症リスクを高めることがわかっているのは、
口腔がん、咽頭がん、食道がん、肝臓がん、
大腸がん、女性の乳がんです。
肝臓がんはアルコールが肝臓を疲弊させるのでわかりますが、
そのほかのがんはアルコールと
それほど関わりがないように思えますよね。
ただ、先ほど説明したように、
アルコールを分解したときには
アセトアルデヒドという物質が作られます。
実は、このアセトアルデヒドは発がん性物質なんです。
アルコールを飲むと、
自動的に体内でアセトアルデヒドが作られてしまいますので、
ただそれだけでがんのリスクを高めることになるんです。
そして、その結果、食道がんや大腸がんの
発症リスクを高めてしまうのです。
アルコールは消化管にも良くない
アルコールは肝臓に悪く、がんの発症リスクを高めますが、
食道・胃・小腸・大腸の消化管にも悪影響を及ぼします。
アルコールのせいで食道がんや
大腸がんになるリスクが高まるだけでなく、
そのほかの病気も引き起こします。
食道=逆流性食道炎、食道静脈瘤、マロリーワイス症候群
胃=胃潰瘍、十二指腸潰瘍、急性胃粘膜病変
小腸・大腸=下痢、吸収障害、大腸ポリープ、痔
アルコールはこれらの病気の発症リスクを
上げることがわかっています。
アルコールは百薬の長とも言われ、
適量であれば健康によいのですが、
飲みすぎるとこれだけの害を引き起こすものなんです。
「アルコールは飲みすぎずに適量で止める!」
アルコールを飲むなら、
このことは絶対に守るようにしましょう。