手の震えは何が原因?2種類の震えと震えを起こす3つの病気を知りましょう。
震えには2種類ある
あなたは、手や脚が震えることはありますか?
手が震えると、「何かの病気かな?」と心配になりますよね。
震えには、生理的振戦と本態性振戦の2種類があります。
緊張すると手が震えることがありますね。
また、重いものを持った時は腕が細かく震えますし、
寒いところに出ると、ブルブルと震えます。
これらの震えは生理的振戦で、
病気によるものではありませんので、安心してください。
からだの生理的な現象なのです。
緊張したり、重いものを持つと、筋肉に力が入って震えます。
寒いところでは熱を産生しようとして
筋肉を動かすために震えるのです。
これらの生理的振戦はあくまで一時的なもので、
緊張する場面が終わったり、暖かい室内に入ったり、
重いものを下ろしたら、震えはすぐに止まります。
問題は本態性振戦です。
本態性振戦は原因が解明されていないのですが、
日常生活に影響が出る震えなのです。
本態性振戦とはどんなもの?
本態性振戦とはどんなものでしょうか?
本態性振戦は、震えが症状として現れる病気です。
震え以外の症状がない、
つまり症状は震えるだけという特徴があります。
この本態性振戦の震えは、
生理的振戦のように一時的なものではなく、
継続して起こります。
40歳以上の人が発症しやすく、発症率は6.1%とされていますので、
それほど珍しい病気ではないのです。
本態性振戦は字が上手く書けなかったり、
人前で声が震えて上手く話せなかったり、
コーヒーに砂糖を入れる手が震えて砂糖をこぼしてしまうなど、
手が震えるだけでなく頭や声が震えることもあります。
また、精神的に緊張すると震えが強くなるという特徴があります。
そして、本態性振戦はアルコールを飲むと
震えが止まることがあるんです。
ただ、震えを止めるためにアルコールを使うのは、肝臓を壊したり
アルコール依存症になることもありますので止めましょう。
病気が原因で震えが出ることも
病気が原因で震えが出ることもあります。
本態性振戦は、特に治療をしなくても
「どうしても震えが止まらない」とか
震えが原因で死んでしまうということはありません。
ただ、病気が原因の震えの場合、
放っておくと死に至ることがありますので、
本態性振戦による震えか病気による震えかは、
しっかりと鑑別しなくてはいけないのです。
震えが出る病気はパーキンソン病や
甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、アルコール依存症などです。
先ほども言いましたが、
本態性振戦を止めようとアルコールを飲んでいる場合、
アルコール依存症となり、本態性振戦は止まったものの、
アルコール依存症による震えが出ることもありますので、
アルコールで本態性振戦を止めてはいけないのです。
どの病気も、すぐに治療が必要なものですから、
震えが出たら「これは本態性振戦だろう」と自己判断せずに、
病院を受診して震えの原因鑑別をするようにしましょう。