朝食は、子どもの健康だけでなく成績アップに欠かせない食事。朝食には和食が最適です。
朝食を食べない子どもの増加
一昔前よりも、朝食を食べないという子どもが
増えてきています。
平成20年の厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、
朝食を食べない子どもは
1~6歳では4.7%、7~14歳で5.9%にものぼります。
朝食を食べない子どもが増えている理由として、
女性の社会進出により、共働きの家庭が増えて、
忙しくて朝食を準備しない保護者が増加していることや
生活スタイルの変化により、夜更かしする子どもが多く、
朝食を食べる時間がなかったり、朝は食欲がない
という子どもが増加していることが挙げられます。
このような傾向を受けて、文部科学省では、
平成18年から「早寝早起き朝ごはん」運動を
推進しています。
朝食を食べないとどうなる?
朝食は大切であると以前から言われていますが、
朝食を取らないと、子どもにどのような影響が
出るのでしょう?
文部科学省の平成21年度全国学力・学習状況調査の結果では
朝食を食べる子どもは、朝食抜きの子どもに比べて
学力が良いとのデータが出ました。
成績の差は、教科によって異なりますが、
20%以上も学力の差が出た教科もあったそうです。
また、体力テストでも朝食を食べる子どものほうが
良い結果が出ています。
つまり、学力面でも体力面でも、
朝食を食べない影響が出るということなんですね。
朝食を食べる意味は?
朝食を食べると、身体にブドウ糖やエネルギー源が
入りますので、脳が活発に働きます。
また、睡眠時に下がっていた体温を上げる働きもあります。
脳が活発に働き、体温が上がると、身体が目覚めて、
午前中の集中力が増します。
子どもの学校での授業は、午前中に行われるものが
多いですので、授業に集中して取り組むことができるんです。
また、成長期の子どもには、たくさんの栄養素が必要になります。
1日2食では、必要な栄養素を補いきれませんので、
健やかな成長のためにも、朝食を食べて、
栄養を取ることが必要なのです。
理想的な朝食とは?
乳幼児や学童期の子どもが朝食をしっかり食べるためには、
保護者が朝食を準備してあげなければいけません。
理想的な朝食とは、
赤(たんぱく質)・黄(穀類)・緑(野菜類)の3色の栄養素を
バランス良く取れるものです。
栄養のバランスを考えると、米を主食として、
魚や納豆でたんぱく質を取り、野菜や海藻などの副菜を
食べることができる和食が理想と言われています。
確かに和食は、健康的な食事ですので、
子どもの朝食には向いています。
忙しい朝でも、少しだけ早起きしたり、前日の夜に下準備を
することで、子どものために和食の朝食を作ってみましょう。
ただ、「どうしても時間がない!」、
「和食はあまり好きではない!」という場合は、
和食にこだわる必要はありません。
洋食でも、栄養のバランスが取れていれば良いのです。
忙しい時には、野菜ジュースなどを活用しても
良いでしょう。