「何もしなくても太る」は本当だった?肥満の悪循環を知って、自分で断ち切ろう。
何もしなくても太る?
肥満気味の人は、
「痩せている人と同じものを食べているのに、なぜか太る」、
「水を飲んだだけで太る」、「何もしなくても太る」
などの不満を口にする場合がありますよね。
でも、周囲の人に、「それは嘘。」、
「結局、食べてるんでしょ?」と
言われたことはありませんか?
「何もしなくても太る」というのは、
本当なんでしょうか?
太っている人ほど太りやすい!
東京大学の佐藤隆一郎教授の研究チームは、
「太っている人ほど太りやすい」ことを明らかにしました。
「何もしなくても太る」とまではいかなくても、
「太っている人は、さらに太りやすい」ことが
わかったのです。
研究チームによると、
「脂肪細胞内に存在する脂肪滴は、
中性脂肪を合成する遺伝子を活性化させ、
この結果、より多くの脂肪滴が形成されるという
悪循環に陥っているため、
脂肪が多い人は新たな脂肪を形成しやすくなる」
ということです。
脂肪滴とは、脂肪細胞の大部分を占めるものです。
つまり、脂肪が多く太っている人は、
痩せている人より新しい脂肪がつきやすいんですね。
研究チームは、脂肪細胞内の脂肪滴が、
新たな脂肪滴を形成する悪循環を
断ち切る薬剤を開発できれば、
肥満の防止につながる可能性があると述べています。
太っている人が痩せるためには
「太っている人ほど太りやすい」ことが、
科学的にも実証されましたが、この研究結果は
痩せるための方法が示されているわけではありません。
肥満は、あらゆる生活習慣病の原因となり、
がんや脳卒中、心臓病など命に関わる
重大な病気を招きますので、
肥満を解消する必要があります。
肥満を解消するためには、
地道なダイエットをするしかありません。
肥満で日頃の運動習慣がない人は、
いきなり運動を始めると、膝や腰に大きな負担がかかり
身体を痛める原因にもなりますし、長続きしませんので
最初は食事療法から始めると良いでしょう。
食事療法も、過度なものは危険です。
カロリーを考慮しつつも、
栄養のバランスが取れた食事を食べるようにしましょう。
「食べたいものを食べられない」というストレスが
ある場合には、「食べたいものを少量食べる」
ことでストレスを解消できますよ。
食事療法で体重が落ちてきたら、
無理のない範囲で運動を始めましょう。
初めは、ストレッチやウォーキング程度の
軽いものでかまいません。
運動習慣をつけることで、
リバウンドしにくい身体になります。
脂肪が燃焼し、痩せることができたなら、
「太っている人ほど太りやすい」、
「水を飲むだけで太る」状況とは
サヨナラできているはずです。
「太っている人ほど太りやすい」悪循環を
自らの力で断ち切りましょう。