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アトピーのメカニズムと治療法を知りましょう。治療法は主に3つ有ります




アトピーのメカニズムが解明!

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兵庫医科大学と三重大学の共同研究により、
アトピー性皮膚炎を引き起こすメカニズムが解明されました。

研究グループは、皮膚で作られるたんぱく質
「インターロイキン33(IL-33)」が
アトピー患者に多いことに着目し、
遺伝子操作でIL-33を通常の10倍持つ
マウスを作成して生育したところ、
全てのマウスがアトピー性皮膚炎を発症しました。

アトピーを発症した全てのマウスが、
かゆみの元になるヒスタミンは通常の約3倍、
炎症の原因になる好酸球は
7.4倍にも増えていることも判明し、
IL-33というたんぱく質の増加がアトピー性皮膚炎の
発症を引き起こしていることを突き止めました。

現在のアトピー性皮膚炎の治療は、
対症療法のみですが、
今後このIL-33に焦点を当てた治療薬の開発が
期待されています。

アトピーの治療法

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アトピーのメカニズムが解明されても、
まだ特効薬は開発されていませんので、
現時点でのアトピーの治療法は対症療法のみになり、
主に3つの治療法があります。

1つ目が、薬物療法です。

アトピーの治療法というと、
やはりステロイド外用薬が最初に思い浮かびますよね。

ステロイド外用薬は、炎症を抑える働きがあり、
日本皮膚科学会の「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」で
基本外用薬として推奨されています。

また、最近はステロイド外用薬以外に、
ステロイド外用薬と同様に炎症を抑える効果のある
免疫抑制外用薬も広く使われるようになっています。

2つ目が、スキンケアです。

アトピーの治療には、スキンケアは欠かせません。

ステロイド外用薬などで、発疹や痒みが治まっても、
再発予防のために、肌を清潔に保ち、
保湿を行う必要があります。

3つ目が、アレルギー源の除去です。

アレルギー源として、食品やハウスダスト、汗、
カビなどがありますので、
生活環境の中からそれらを取り除くことで、
アトピーの症状が軽快することがあります。

自分のアレルギー源を知るためには、
皮膚科で血液検査が必要です。

テルマリズムという治療法

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アトピー性皮膚炎の治療法として、
最近注目されているのが「テルマリズム」という
治療法です。

このテルマリズムは、
主にフランスで行われている治療法で、
温泉水を使ってスキンケアをするというものです。

温泉水には、アルカリ性や酸性のものがありますが、
アルカリ性の単純泉や炭酸水素泉は美肌効果があり、
酸性泉は殺菌効果があるため、
アトピー性皮膚炎の治療に効果があるんです。

テルマリズムの本場フランスでは、
テルマリズムを3週間行ったら、
42%の人がアトピーの痒みが低下したとの報告もあります。

現在の日本では、
まだまだテルマリズムは普及していませんが、
日本には温泉がたくさんありますし、
アトピー患者も増えていますので、
テルマリズムは今後どんどん普及していくかもしれませんね。





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2013年8月8日 | カテゴリー:皮膚

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