VDT症候群とその対策。症状を放置しておくと、通院が必要になる場合も有るのです
VDTとは
VDTとは「Visual Display Terminals」の略で、
パソコンやスマートフォン、携帯電話、
テレビゲーム端末などの表示機器のことをいいます。
仕事でパソコン、通勤時間にスマートフォン、
帰宅したらテレビゲームというように、
常にこのような表示機器の操作を長時間行っている人は
とても多いと思います。
長時間操作することによる弊害もあります。
とても便利であるのと引き換えに、
上手につきあわないと健康を害することもあるのです。
VDT症候群とは
1日4~5時間ほどVDT機器を操作している人には、
疲れ目、ドライアイ、充血、視力低下、頭痛、肩凝り、
手足のしびれなどの症状があらわれやすくなります。
これらの症状は、
ちょっとした疲れと捉えられがちですが、
軽く見て放っておくと、症状が進行し、
通院が必要になる場合もあります。
疲れ目などの目の症状を放置してしまい、
かかってしまう眼科の症状としては、
眼精疲労、テクノストレス眼症、屈折異常の進行
などが挙げられます。
また、肩凝りや手足のしびれなどの症状を
放置してしまった場合は、頚椎椎間板ヘルニア、
肘部管症候群、腱鞘炎、腱炎、腱周囲炎、手根管症候群、
上腕骨外側上顆炎、上腕骨内側上顆炎などに
進んでしまう可能性があります。
また、不眠や疲労感、食欲不振や抑うつ症状などの
精神的な症状が出ることもあります。
少しでも症状がでてくると、作業効率の低下にもつながり
余計に長時間作業をしなくてはならなくなるという
悪循環に陥ります。
軽くても症状がでてきたら、
それは体からのSOSだと受け止めて、
まだ我慢できる状態であっても
早めに休みをとるなどの対処をし、
病気にまで進行しないようにしていくことが大切です。
VDT症候群を防ぐには
VDT機器を長時間使うことは、
仕事上など、避けられない状況の方が多いでしょう。
VDT症候群にならないよう、
気をつけながら作業をしていく必要があります。
まず、作業環境を整えましょう。
明るさ、ディスプレイの高さ、温度、湿度など、
体が疲れないような環境を整えることが必要です。
画面の明るさと室内の明るさの差があると、
目に負担がかかるため、
あまり明るさの差が出ないようにするのが望ましいです。
次に、補正器具を見直すことです。
メガネを使用している人は、普段かけているものと、
パソコン用と分けると良いでしょう。
普段かけているものは
遠くがよく見えるようになっているため、
近くを見ることが多いパソコン作業には適しません。
そして、適度な休息をとることです。
長時間、同じ姿勢で画面を見続けることは、
先に述べたような様々な弊害を生み出します。
集中していると
なかなか難しいこともあるかもしれませんが、
1時間に10分くらい休息をとることが
望ましいとされています。
その際は、ストレッチなどを行うと、
肩などの凝りを防ぐとともに、
頭のリフレッシュにもなるでしょう。