冬に多い一酸化炭素中毒。換気を十分に行って、一酸化炭素中毒を防ぎましょう。
冬は一酸化炭素中毒に注意!
寒い季節になると、石油ストーブやガスストーブなどの
暖房器具を使う機会が増えますよね。
このようなガスや灯油、
練炭を燃やす暖房器具を使うときには、
一酸化炭素中毒に注意しなくてはいけません。
きちんと燃料が燃焼されていれば、
一酸化炭素中毒は起こらないのですが、
何らかの要因で不完全燃焼している場合は、
一酸化炭素が発生します。
東京消防庁のデータによると、
平成19年から平成23年の5年間に東京都内で発生した
一酸化炭素中毒の事故は106件で、
年間平均21件の事故が発生しています。
また事故の発生時期は、
12月から2月に集中して起こっているという特徴があります。
一酸化炭素中毒を起こす要因は、
暖房器具だけではありません。
キッチンのガス給湯器の不完全燃焼や
車の排気ガスが車内に流入することでも、
一酸化炭素中毒は起こります。
車の排気ガスは、通常屋外に出されていますので、
車内には流入しない仕組みになっていますが、
大雪が降って車のマフラーが雪に埋もれていると、
排気ガスが車内に逆流します。
そのため、突然大雪が降った後に、
駐車したままエンジンをかける時は、
雪がマフラーに埋もれていないかを
確認するしなければいけません。
一酸化炭素中毒の症状は?
一酸化炭素中毒は、軽症だと頭がフラフラしたり、
顔がほてったりしますが、
体内での一酸化炭素濃度が高くなると、頭痛やめまい、
吐き気、意識障害が出てきます。
高濃度の一酸化炭素が発生した場所では、
このような症状が出る前に
窒息して死亡することもあります。
通常は、肺胞で酸素が血液中のヘモグロビンと結びついて
全身の細胞に酸素を供給するのですが、
一酸化炭素は酸素より約250倍も
ヘモグロビンと結びつきやすいという性質を持っているので
一酸化炭素を吸い込むと、
一酸化炭素がヘモグロビンと結合してしまいます。
そうすると、酸素が全身の細胞に供給されなくなりますので、
上記のような症状が起こるのです。
一酸化炭素の怖いところは、
無色・無臭・無味という点です。
そのため、空気中に一酸化炭素があるかどうかがわからず、
症状が出て始めて、
一酸化炭素中毒かもしれないと気づくのです。
一酸化炭素中毒を予防するには
では、一酸化炭素中毒を予防するには
どうしたら良いのでしょう?
東京消防庁のデータによると、
一酸化炭素中毒の原因の約80%が換気不足です。
石油ストーブやガスストーブなどを使っている場合は、
こまめに換気をするようにしましょう。
せっかく室内が暖かくなったのに、換気をするなんて!
と思うかもしれませんが、
一酸化炭素中毒になってからでは遅いのです。
また、七輪や火鉢などを使用する時も同様に、
換気を十分に行うか、
ベランダなどの屋外で使用するようにしましょう。
暖房器具やガス給湯器などの火気設備は、
定期的な点検と清掃を行うことで、
不完全燃焼を未然に防ぐことができます。
暖房器具を使うときは、
一酸化炭素中毒の危険性を認識して、
十分に換気するようにしましょう。