皮膚が黒くなるのは日焼けだけではない!皮膚が黒くなる病気について知りましょう。
ナイロンタオルで皮膚が黒く?
毎日の入浴時に体を洗う時、
どんなものを使って洗っていますか?
綿や麻のタオル、ナイロンタオル、ボディブラシ、
素手など人によって様々だと思いますが、
ナイロンタオルやボディブラシを
長期間にわたって愛用している人は要注意です。
ナイロンタオルやボディブラシは、
ゴシゴシと皮膚をこすりながら洗いますので、
汚れがしっかり落ちて清潔になったような気がしますよね。
ただ、こすり過ぎてしまうと、
皮膚に余計な負担を与えてしまい、
皮膚が黒く変色することがあるんです。
これをナイロンタオル黒皮症と言います。
メラニン色素が生成されると、
皮膚が黒くなることは皆さんご存知だと思います。
メラニン色素が生成されるのは、
紫外線を浴びたときが有名ですが、
実は紫外線を浴びたとき以外にも
皮膚に摩擦刺激を与えるとメラニン色素が生成されるのです。
つまり、ナイロンタオルやボディブラシで
長期間にわたり皮膚をゴシゴシと洗っていると、
メラニン色素が生成され、色素沈着が起こり、
皮膚が黒くなってしまうのです。
また、通常はメラニン色素は皮膚の表面に存在していますが、
摩擦を繰り返すとメラニン色素は皮膚の奥深くに
入り込んでしまいます。
化粧品で皮膚が黒く?
皮膚が黒くなるのは、
日焼けや皮膚の摩擦によるものだけではありません。
化粧品でも皮膚が黒く変化する場合があります。
化粧品によって皮膚が黒くなる症状を
女子顔面黒皮症と言います。
この女子顔面黒皮症は、接触性皮膚炎の特殊なケースで、
化粧品に含まれる化学物質が原因です。
原因物質には、タール色素の赤色219号、ズダンI、
ジャスミン油、パラベンなどがあります。
これらの原因物質による炎症を繰り返すことで、
皮膚に色素沈着が起こるのです。
女子顔面黒皮症は化粧品をつける部分、
つまり顔面に症状が現れます。
顔面の頬や額の広範囲に濃褐色から
紫褐色の強い色素沈着が起こりますが、境界は不明瞭です。
アジソン病で皮膚が黒く
副腎の機能が低下し、副腎皮質ホルモンの分泌が減少する
アジソン病という病気があります。
このアジソン病は厚生労働省の難病に指定されている病気で、
倦怠感や低血圧、脱力感などが主な症状ですが、
皮膚や粘膜に褐色から濃褐色の色素沈着が起こり、
皮膚が黒く変化します。
特に、顔面や手などの色素沈着は、
倦怠感などの主症状に先駆けて現れます。
アジソン病で色素沈着が起こるのは、
メラニン色素を自己産生してしまうためです。
アジソン病の治療は、
副腎皮質ホルモン(ステロイド)の内服になりますが、
特発性の場合は一生内服を続ける必要があります。