夜中に起きだして無意識に食事をしたことはありませんか?睡眠関連摂食障害についてしりましょう。
夜中に無意識に食べてしまう病気とは?
「1人暮らしなのに、朝起きたら部屋の中に
覚えのない食事をした跡が残っていた」
という経験はないでしょうか?
全く身に覚えがないのに、
部屋やキッチンに何かを食べた痕跡が残っているなんて、
ちょっと怖いですよね。
おばけや侵入者の仕業?と思うかもしれませんが、
もしかしたらその食事の痕跡を残したのは
あなたかもしれません。
夜、眠っていたのにムクッと起き上がり、
無意識のうちに食事をして、
食事を終えるとまたベッドに戻って眠りにつく
という病気があります。
それは、睡眠関連摂食障害です。
睡眠関連摂食障害は、
約20年前から診断されるようになった
比較的新しい病気ですが、その特徴は、
「夜中に起きだして食事をした」
ということを本人が覚えていないことです。
そのため、朝起きて食事の形跡があったり、
買ったはずの食べ物がなくなっていたり、朝に食欲がない、
日中の眠気があるなどいつもと違う状態に気づくことで、
この睡眠関連摂食障害が発覚することが多いんです。
また、家族に食べているところを見られて、
朝そのことを指摘されることで気づくこともあります。
睡眠関連摂食障害の原因は?
睡眠関連摂食障害が起こる原因は、
様々な要因が関係していますが、
要因のひとつに無理なダイエットがあります。
ダイエットは、食事制限をしなければいけませんが、
その食事制限が大きなストレスとなっていて、
「もっと食べたい」という食欲を満たすために、
無意識のうちに夜中に起きて食事をし、
食欲が満たされるとまた眠りにつくようになります。
ただ、いくら食欲が満たされていないといっても、
無意識で食事はしませんよね。
食欲が満たされずに夜中に食事をした場合、
自分で覚えているはずです。
この夜中に食事をしても、覚えている場合は、
夜間摂食症候群(NES)と分類されています。
夜中に食事をしたことを覚えていない
睡眠関連摂食障害の場合は、生活リズムが不規則だったり、
睡眠不足だったり、睡眠薬の飲み過ぎなどの
睡眠に関係する問題も潜んでいるんです。
「満たされない食欲+睡眠の問題」が
睡眠関連摂食障害を引き起こすと考えられています。
睡眠関連摂食障害が起こす問題とは?
睡眠関連摂食障害は、無意識で食事をしています。
そのため、ダイエット中の人は、
頑張ってダイエットしているのに、全く体重が減らない、
むしろ増えているという問題に悩むことになります。
その程度の悩みだったら、
そこまで健康に悪影響がないのですが、
病気に気づかずに長期間無意識に
夜中に食べ続ける状態が続くと、肥満になりますし、
さらに糖尿病や高コレステロール血症などの
生活習慣病を引き起こします。
また、無意識のうちに料理することで、
ガスコンロでの火傷や包丁での怪我の可能性もあります。
睡眠関連摂食障害は、決して珍しい病気ではありません。
ある調査では、若い女性の5%が
睡眠関連摂食障害の疑いがあることがわかっています。
睡眠関連摂食障害の疑いがある人は、
早めに専門医を受診するようにしましょう。