整体治療が原因で脳出血に?脳出血の原因について知りましょう。
脳出血の原因=高血圧
脳卒中は脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つに分けられますが、
脳出血は、脳の血管が破れてしまい、
脳内に出血を起こしてしまう病気です。
脳は頭蓋骨でしっかりと覆われています。
脳内で出血があってその分の体積が増えることで、
脳の圧力が高くなっても、
頭蓋骨があるために圧力が外に逃げられず、
脳細胞を押しつぶしてしまうことになりますので、
脳出血があると死に至ったり、後遺症が残ったりします。
脳出血の原因の1つには高血圧です。
水が流れているホースを握って圧力をかけると、
水は勢いを増しますよね。
水を血液、ホースを血管に置き換えれば、
高血圧の状態になります。
血液が勢いよく流れれば、当然血管の壁には
常に高い圧力がかかっていることになります。
高い圧力がかかっている状態が続けば、
血管壁は少しずつ傷ついてもろくなっていきますよね。
そして、最後には破けてしまうんです。
脳の血管は体の中心部の血管よりも細く、
血管壁も薄いですが、
脳は重要な臓器なので血流量が多いんです。
細い血管にたくさんの血液が流れ、さらに高血圧が続けば、
脳の血管が破れてしまうのも納得できますよね。
脳出血の原因=動脈硬化
脳出血の原因には、動脈硬化もあります。
動脈硬化は、
コレステロールなどの物質が動脈壁に付着していくことで、
動脈壁が厚く硬くなることです。
動脈壁が厚く、しかも硬くなれば、
動脈壁は丈夫になったと思うかもしれませんが、
むしろ全く逆です。
動脈硬化になると、動脈壁が厚く硬くなっても、
脆くなってしまうんです。
動脈壁は元々弾力性に富んでいるので、
心臓から勢いよく送り出された血流による圧力にも
耐えられるのですが、
厚く硬くなって弾力性がなくなれば、
その圧力に耐えられなくなり、
動脈壁が破れたり裂けてしまうことになります。
このほかにも動脈瘤や脳動静脈奇形など
先天的なもので脳出血が起こることもありますし、
ほかの病気の治療で抗凝固薬を服用していて、
それが原因となって脳出血を起こすこともあります。
整体治療で脳出血?
整体治療が原因で脳出血になるかもしれない
って知っていましたか?
整体治療の中で、
首をボキッと鳴らすものがありますよね。
これは専門的な用語で「スラスト法」と言います。
アメリカの心臓協会と脳卒中学会は、
アメリカの医学誌でスラスト法が
脳卒中を引き起こす可能性があると発表しました。
首をボキッと鳴らすと、首の血管に強い負荷がかかります。
そうすると、
首の動脈の内壁が裂けて剥がれてしまうんです。
そうすると、その裂け目から血液が流れ込み、
脳の血管を破ってしまうというわけです。
2003年には、45歳以下の脳卒中患者は
発症前の1週間以内にスラスト法を受けていた割合が
5倍以上だったとの論文も発表されています。
厚生労働省は、
「患者の体に損傷を加える危険が大きいため、
こうした危険の高い行為は禁止する必要がある」
と通達しています。
整体に行って、スラスト法での治療を行う時は、
脳出血だけでなく、
骨や神経にも損傷を与える可能性があることを知った上で、
治療してもらうようにしましょう。