イメージ画像

致死率が高いくも膜下出血。くも膜下出血の原因と予防法を知りましょう。




くも膜ってどこにあるの?

141111-3

「くも膜下出血」という病気を聞いたことがあると思います。

くも膜下出血は、脳卒中の中でも死亡率が高く、
恐ろしい病気です。

くも膜下出血を起こした人の20%は、病院に到着する前に死亡、
治療をしても30%が死亡、20~30%は後遺症が残り、
社会復帰できるのは20~30%だけなんです。

くも膜下出血が脳の血管から出血する病気
ということはわかっていても、
具体的に脳のどの部分から出血するのかを
知っている人は少ないかもしれません。

脳卒中の中でも死亡率が高いくも膜下出血について知りましょう。

脳は外側から硬膜、くも膜、軟膜という
3層の膜で保護されています。

軟膜はピッタリと脳に張り付いていて、
その上をくもの巣のような薄いくも膜が多い、
一番外側を硬い硬膜が覆っています。

脳はとても大切な臓器ですので、厳重に保護されているんですね。

くも膜下出血は名前のとおり、くも膜と軟膜の間、
つまり「くも膜の下」走る血管から出血することで
起こる病気です。

くも膜下出血の原因は?

140926-2

くも膜下出血の原因の80%以上は、脳動脈瘤の破裂です。

脳の動脈にできたこぶのようなものが破裂すると、
くも膜下に出血が溜まってしまうんです。

脳動脈瘤ができる原因完全には解明されていませんが、
遺伝性のものに加齢という要因が加わって起こる
考えられています。

先天的に脳の血管壁が弱い部分があり、
そこに高血圧などの負荷がかかり続けると、
瘤状の動脈瘤ができるのです。

動脈瘤ができた血管壁は元々脆いので、
破裂しやすいんですね。

脳動脈瘤は、くも膜下にだけできる
というわけではありませんが、
その多くはくも膜下にできますので、
くも膜下出血の原因となるんです。

くも膜下出血の前兆と予防

130620-9

くも膜下出血が起こると、
「バットやハンマーで殴られたような強い頭痛」や嘔吐、
意識障害などが症状として現れます。

しかも、ジワジワ症状が出てくるのではなく、
突然発症するんです。

では、くも膜下出血は防ぎようがないのでしょうか?

実は、最近の研究でくも膜下出血にも
前兆があることがわかっています。

くも膜下出血の前兆は、血圧の乱高下や頭痛、
目の異常、吐き気、めまいなどです。

また、くも膜下出血は先天的な血管の脆弱性に
高血圧などが加わって起こりますので、
血圧のコントロールをすること、
飲酒や喫煙は控えることなど生活習慣の改善も、
大切な予防法の1つです。

そして、定期的に脳ドックを受けることも
とても有効な予防法の1つです。

脳ドックを受けることで脳動脈瘤の有無がわかりますし、
脳動脈瘤が発見された場合、経過観察していくか、
手術をして脳動脈瘤に対する処置をするかを決めることができます。

くも膜下出血は家族歴も重要なファクターです。

家族にくも膜下出血を起こした人がいる、
脳動脈瘤を持っている人がいるは、
脳ドックを受けたほうが良いでしょう。

脳ドックで脳動脈瘤が見つかり、経過観察をしている人は、
血圧コントロールを心がけ、毎日血圧を測って、
くも膜下出血の前兆である血圧の乱高下がないかを
チェックするとくも膜下出血を予防することができます。





タグ



2014年11月11日 | カテゴリー:予防法 生活習慣病

あわせて読みたい関連記事