舌は「全身の鏡」?自分の「舌の色」で健康状態を知りましょう。
健康な舌の色は?
鏡の前で、舌を出してみましょう。
あなたの舌の色は何色ですか?
舌の機能は、味覚を司っているというイメージがありますが、
舌は全身の鏡と言われることがあるほど、
あなたの健康状態を表してくれる部位なんです。
まずは、正常で健康状態が良好な時の
舌の色を確認しておきましょう。
正常な舌の色は、きれいなピンク色で、
薄い白の舌苔がうっすらと付いている状態です。
体調が良い時に、自分の舌の色を覚えておきましょう。
白っぽい舌
では、もし舌が白っぽかったら、
身体はどういう状態になっているのでしょう?
白っぽい舌で一番最初に疑われるのは、
舌苔がビッシリと付いている状態です。
舌苔の量はその人の健康状態によって増減しますが、
胃の粘膜が荒れていると、舌苔が増える傾向にあります。
また、口腔内が不衛生で、
食べ物の残りカスが舌苔を増やすこともありますので
注意しましょう。
そして、舌には血管がたくさん集まっていますので、
舌が白いと鉄欠乏性貧血の可能性もあります。
鉄欠乏性貧血になると、
赤い色素を持つヘモグロビンが少なくなりますので、
普段はピンク色に見える部分が白っぽくなるんです。
貧血になると、まぶたの内側の粘膜が白くなりますよね。
それと同じメカニズムになります。
黄色っぽい舌
舌が黄色っぽくなることもあります。
その場合は、胃腸の調子が悪い可能性があります。
舌が黄色っぽく、さらに口内炎ができやすかったり、
胸焼けやゲップ、口臭、
口の中がネバネバするなどの症状はありませんか?
これらの症状に思い当たる人は、
胃炎や胃・十二指腸潰瘍かもしれません。
また、舌苔が黄色がかっている時は、
感染症にかかっている可能性もありますので、注意しましょう。
喫煙者も舌が黄色になることがあります。
黒っぽい舌
舌が黒っぽい、暗赤色、紫色になっている人はいませんか?
そういう人は、血行障害の可能性があります。
血行障害により、
身体の隅々にまで酸素が十分に行き届いていない場合、
舌が黒っぽい、暗赤色、紫色見えることがあるんです。
舌の色に変化を起こすほどの血行障害は、
深刻な心臓疾患が原因かもしれません。
また、舌に黒い毛が生えているように見えることもあります。
そういう状態を黒毛舌と呼びます。
抗生物質の副作用や口腔内を不衛生にして細菌が増殖すると、
この黒毛舌の状態になるんです。
抗生剤の副作用や、
口腔内を不潔にしていると起きることがあります。
口腔内の細菌のコントロール状態が悪くなり、
菌交代現象として黒色色素を産生する嫌気性菌や
真菌が増殖したものです。
黒毛舌は悪い病気ではありませんが、口腔内を清潔に保ち、
経過観察していくようにしましょう。
健康状態は、舌の色を変化させます。
毎日、舌の色をチェックして、健康状態を確認しましょう。