抗生物質は諸刃の刃なの・・?抗生物質の正しい飲み方を知りましょう。
抗生物質を服用する時にやりがちなミス
感染症にかかったり、傷口が化膿したりすると、
病院で抗生物質を処方されることがありますよね。
抗生物質は、病気の原因菌を撃退し、
病気を治してくれるための有効な薬ですが、
間違った飲み方をすると、
病気を治すどころか長引かせたり、
悪化させることもありますので注意が必要です。
抗生物質を服用する時にやりがちなミスは3つあります。
1つ目は、症状がなくなったから、
自己判断で服用を止めてしまうことです。
「熱も下がったし、薬は体にあまり良くないから、
飲むのを止めよう!」などと、
自己判断で抗生物質の服用を中資するのは絶対にNGです。
2つ目は、症状が軽くなったため、
飲む回数や量を減らすことです。
「痛みが減ってきたから、それに合わせて、
1日2回飲んでたのを1回に減らそう!」などと
勝手に服用回数や量を減らすのはダメなんです。
3つ目が、昔に処方された抗生物質を呑むことです。
「切り傷が化膿してきたから、
以前に処方された抗生物質が余ってたから、
それを飲んじゃおう!」と
以前違う病気で処方されて残っていた抗生物質を飲むことは、
病気の原因菌と抗生物質の種類が合っておらず、
効果がないことがありますので止めましょう。
「症状がない=治った」は間違い!
抗生物質を服用していると、症状がどんどん良くなって、
まだ処方された抗生物質が余っている状態なのに、
症状がほとんどなくなったという経験を
持っている人は多いと思います。
でも、症状がなくなったからといって、
その病気が治ったというわけではないんです。
なぜなら、症状がなくなっても、
原因菌が体内で少数ながらも生存している可能性があるためです。
原因菌が抗生物質によって数が減ってくれば、
症状は軽くなりますよね。
でも、完全に死滅したわけではありません。
その状態で、抗生物質の服用を止めると、
少なくなった原因菌が、
再び増殖を始めることがあります。
そうすると、せっかく良くなってきたのに、
また病気がぶり返すことになります。
しかも、原因菌は進化していきますので、
その抗生物質が効かなくなる、
つまり耐性を持つこともあるんです。
そうすると、病気はぶり返したから、
また抗生物質の服用を始めた。
でも、今度はなぜか抗生物質が効かずに、
どんどん症状が悪化するという
最悪のケースもあり得るのです。
抗生剤はその病気に合ったものでないと無意味!
抗生物質にはたくさんの種類があります。
また、病気を引き起こす原因菌も
気が遠くなるほどたくさんの種類がいるんです。
そして、1種類の抗生物質で撃退できる細菌は決まっています。
抗生物質と原因菌が合っていないと、
どんなに抗生物質を服用しても意味がないのです。
それどころか、適切な治療ができていませんので、
本人は抗生物質を飲んで治療しているつもりでも、
症状がどんどん悪化して、
手遅れになる可能性すらあるのです。
医師の指示通りにきっちり飲み切ろう
抗生物質は感染症にとても有効な薬ですが、
飲み方を間違えると病気を悪化させることもありますので、
注意しましょう。
抗生物質を服用する時は、医師の指示に従って、
正しい量や回数を守り、きちんと服用してください。
そして、途中で症状がなくなっても、
処方されたものはしっかり飲みきることが大切です。
このように、処方された抗生物質を飲み切れば、
抗生物質が余ること、手元に残ることはありません。
でも、万が一、
医師が「もう飲まなくても大丈夫ですよ」のように、
抗生物質が余った状態で服用を中止してよい
という許可が出た場合は、その抗生物質は手元に残さず、
捨てるようにしてください。
抗生物質は、その薬の有効性を活かすためにも、
あなたの病気を早く確実に治すためにも、
医師の指示を守って、
処方された分は全部飲みきるようにしましょう。