女性に急増する梅毒。梅毒を予防する方法を知りましょう。
梅毒が女性に急増中
梅毒は性感染症の代表的なものですが、
梅毒というと江戸時代や戦前に流行した病気で、
現代ではあまり関係がない病気、
かかるリスクが低い病気というイメージを
持っているかもしれませんが、
そのイメージは今日から改めましょう。
2010年と比べると、
2015年は梅毒の届出件数は徐々に増え始めいるんです。
2014年12月29日から2015年10月25日までの
梅毒の届出件数は2037件(男性1463例、女性574例)
となっていて、前年の同時期と比べると、
男性は1.4倍、女性は2.0倍も増加しています。
梅毒の患者自体は男性のほうが多いのですが、
女性の患者の増加が目立っています。
2010年と比べると、
女性の梅毒患者は4~5倍も増えているんです。
梅毒を予防するためには
梅毒になるとリンパ節が腫れ、
その数ヵ月後に全身に「バラ疹」と呼ばれる発疹ができ、
さらに数年後には皮膚や筋肉、骨にゴムのような腫瘍ができ、
さらに全身の臓器の機能が低下し、
多臓器不全で死に至ります。
では、梅毒を予防するためにはどうしたら良いのでしょうか?
梅毒は感染部位と皮膚や粘膜が触れ合うことで感染します。
そのため、性交の際はコンドームを使用することで、
ある程度予防することはできます。
でも、皮膚の接触で感染することもありますので、
コンドームの使用だけでは
梅毒は100%予防することはできないんです。
免疫力を上げておいたり、
皮膚や粘膜を正常に保つビタミンB群をたくさん取れば、
梅毒に感染しないのではと思うかもしれません。
確かに、腸内環境を整えて、
栄養のバランスが取れた食事を取って、
しっかり休息を取るなどで免疫力を上げておくと、
梅毒に感染するリスクは少しは下がるでしょう。
また、ビタミンB群を取ることで、
皮膚や粘膜を丈夫にしておくと、
さらに感染のリスクは下がるかもしれません。
でも、梅毒の予防としては使えるものではありません。
コンドームを使い、
さらにその上で補助的なものとしては使えますが、
免疫を上げることもビタミンBを取ることも、
それだけでは梅毒の予防はできませんので覚えておきましょう。
梅毒の免疫は獲得できない
梅毒は現代なら良い抗生物質がありますので、
初期段階できちんとした治療をしておけば、
命に関わるものではありません。
ですから、粘膜や皮膚に異変が起こったり、
リンパ節が腫れるなどの異常が起こったら、
早めに医療機関を受診するようにしましょう。
そして、梅毒は水痘やおたふくかぜのように
一度感染して治ったからといって、免疫を獲得し、
もう二度とかからないというわけではありません。
梅毒は感染しても免疫を獲得できるわけではありませんので、
一度感染して治っても、また感染する可能性があるんです。
ですから、一度感染したからといって安心せず、
きちんと予防し、少しでも異常を感じたら、
すぐに病院を受診するようにしてくださいね。