日本人が長寿なのは腸内細菌のおかげ?日本人の長寿である2つの理由
日本人は世界一長生き
日本人は世界一長生きする国民とされています。
国別の平均寿命がトップなんですね。
世界保健統計2015では、WHOが2013年に行った
国別の平均寿命のデータが発表されています。
そのデータによると、平均寿命が一番長い国は日本で、
平均寿命は84歳となっています。
男性に限定すると平均寿命は80歳で第6位、
女性は87歳で第1位、
男女合わせて84歳で第1位なのです。
2位の平均寿命は83歳で、
オーストラリアやイタリア、
シンガポールなどが入っています。
以前から日本人は長生きと言われてきましたが、
このように数値化されると、
日本人が長寿であることを再確認できますね。
日本人が長生きなのは和食を食べているから?
日本人が長生きなのは、
和食を食べているからという説が有力になっています。
和食はそれだけ健康に良い食事なんです。
和食の特徴といえば、豆や野菜、
海藻類、魚介類をふんだんに使い、
動物性脂質は少なめというものですよね。
脂質が少なく豆や野菜、海藻類を中心にした食事なら、
カロリーが控えめですので、
万病の元である肥満を予防することができます。
また、食物繊維が豊富に摂取できますので、
便秘を予防し、腸内環境を整え、免疫力を上げたり、
大腸がんを予防できるのです。
そして、魚類にはDHAやEPAが豊富に含まれています。
DHAやEPAはオメガ3系脂肪酸で健康に良い脂質なんです。
DHAは脳の機能を活性化させますし、
EPAは血中の中性脂肪を減らす働きがありますので、
認知症や生活習慣病を予防できるのです。
これらのような効果があるため、
日本人が長寿なのは和食を食べているおかげと
言われているんですね。
日本人が長生きなのは腸内細菌のおかげ?
日本人が長生きなのは
健康的な和食を食べてるからとされていますが、
早稲田大学の研究チームが日本人が長生きなのは
腸内細菌が関与しているためではないかという
研究結果を発表しました。
研究チームは19~60歳の健康な
日本人106名の腸内細菌の遺伝子を解析し、
欧米や中国など11ヶ国755人のデータと比較したところ、
日本人は炭水化物を分解して出る水素を使い、
無駄なく栄養素を作る腸内細菌が多かったのに対し、
外国人はその水素でメタンガスを発生させる
腸内細菌が多いことがわかったんです。
さらに、外国人では15%未満しか
海藻を消化する遺伝子を持つ腸内細菌がいなかったのに対し、
日本人は約90%が海藻を消化する遺伝子を
持っていることがわかったんです。
また、日本人の腸内細菌はDNAが傷ついたときの
修復にかかわる遺伝子が少なかったため、
細胞のがん化につながりにくいのではないかと
研究チームは推測しています。
つまり、日本人の腸内細菌は外国人に比べて、
長寿につながるものが多かったんです。
最近何かと注目を集める腸内細菌ですが、
日本人の長寿の秘訣も腸内細菌だったのかもしれませんね。